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竄
「竄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
竄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
なければならぬ。国のためなんて考える暇があるものか!」 かの早くから我々の間に
竄入《ざんにゅう》している哲学的虚無主義のごときも、またこの愛国心の一歩だけ進歩....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
殊に新聞紙の論説の如きは奇想湧くが如く、運筆飛ぶが如く、一気に揮洒し去って多く改
竄しなかったに拘らず、字句軒昂して天馬行空の勢いがあった。其一例を示せば、 我....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
使うとも、掃溜を探した干魚の骨を舐るに過ぎまい。乞食のように薄汚い。 紫玉は敗
竄した芸人と、荒涼たる見世ものに対して、深い歎息を漏らした。且つあわれみ、且つ可....
「連環記」より 著者:幸田露伴
が、寂心の師事した文時は実に古人六世の孫であり、匡衡の如きも亦文時に文章詩賦の点
竄を乞うたというから、定基も勿論同じ文雅の道の流れのものとして、自然保胤即ち寂心....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
勘弥らが仲裁して無事に納まったという。彦三郎が座頭の位地と人気を恃んで、脚本|改
竄の我儘を主張したが為である。彦三郎といえども黙阿弥には敵し得ない。結局屈伏して....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
われたのであった。そうして幕軍大いに潰え、六日夜慶喜は回陽丸に乗じ、海路江戸へ遁
竄した。 ここでいよいよ朝廷に於ては、慶喜討伐の大軍を起され、江戸に向けて発す....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
た。 道々洞庭や三峡や、巫山などで悠遊した。 李白はあくまでも李白であった。
竄逐されても悲しまなかった。いや一層仙人じみて来た。人間社会の功業なるものが全然....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
説を聞いて大いに発明した事もしばしばあったし、洗練|推敲肉|痩せるまでも反覆|塗
竄何十遍するも決して飽きなかった大苦辛を見て衷心嘆服せずにはいられなかった。歿後....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
しかもそれらはいずれも原作そのままを上演されたのではなく、みな在来の狂言作者の改
竄を経たのである。爾来四十余年といえばかなりに長い月日ではあるが、その間の推移を....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
が限られていた。 かつこの一篇は初めからデッサンのつもりで書いたゆえ、如何に改
竄補修を加えてもデッサンは終にデッサンたるを免がれない。勿論二葉亭の文学や事業を....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
用いらるるならいにて、豺狼、虎狼、狼声、狼毒、狼狠、狼顧、中山狼、狼※、狼貪、狼
竄、狼藉、狼戻、狼狽、狼疾、狼煙など、めでたきは一つもなき唐山のためし、いとおか....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
ったのだ。さればその研究は勿論極めて不十分なもので、今にしてこれを観れば、増訂改
竄を要すべきものも到る処少くはないのであるが、しかも余輩の当時の昂奮と、芸術方面....
「現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
しても、こんな乱暴な表現に陥ってしまわざるを得ないのである。今さらに一句一章を改
竄してみたところでどうしようもないようである。 松永氏こそ身から出た錆とはいえ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、刈り取らんとはし給う? すでに臣が過去の奉仕は、かかる屑の屑なる国への追放と流
竄のほかの何物にも値せざりしを知るとき、なんの憧れとなんの望みとをもちて、臣は存....
「「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
る詞ぞ」という表題の下に、「穢多」の二字を注してある。この二字或いは後人の加筆の
竄入とも見られぬ事はないが、その証拠のない限り、まず「塵袋」著者の書いたままのも....