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立像
「立像〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立像の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
ない。第一これは顔を除いて、他はことごとく黒檀《こくたん》を刻んだ、一尺ばかりの
立像である。のみならず頸《くび》のまわりへ懸けた十字架形《じゅうじかがた》の瓔珞....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
アマネ》ク知ラレタルトコロニシテ、例エバ奈良唐招提寺金堂ニ保管セラレアル千手観音
立像ハ、四十臂ヲ有ス。仍リテ本願ハ其ノ出願以前ニ於テ、公知ニ属スルヲ以テ、特許法....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
長谷寺参詣の人は知っているであろうが、夜叉神堂はこの寺の名物である。夜叉神は石の
立像で、そのむかし渋谷の長者の井戸の底から現われたと伝えられている。腫れものに効....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
三人とそのあとへ検事とがはいって来た。 裁判官等のうしろの壁には、正義の女神の
立像が、白く浮きぼりに立っていた。 裁判長はすぐそばにいる僕等にすらもよく聞き....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
帯人らしい豊かな聖容を現わして来た。中央は坐像の薬師如来、左右の脇侍、日光月光は
立像である。薬師三尊の背後は、六尺程の板敷になっていて、その奥の壇上には、聖観音....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
もありませんので、日はくれるししかたがないから夕日を受けて金色に光った高い王子の
立像の肩先に羽を休める事にしました。 王子の像は石だたみのしかれた往来の四つか....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
もうすうす聞いていた。 地蔵さまは僕よりも大きかった。まず十五六の少年ぐらいの
立像で、その顔はいかにも柔和な慈悲深そうな、気高い、美しい、いわゆる端麗とでもい....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
中程から折られたので、そのまま上に乗せてある。然るに近頃それと同様の銘を切って、
立像の阿弥陀を彫刻した新しい石碑が、その傍に建てられた。ある人がその子細をたずね....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
八三一年の夏磁石が動くらしいのを見た。 今日、王立協会の玄関の所にファラデーの
立像がある。その手に環を持っているのは、今述べた実験の環をあらわしたものだ。それ....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
て通り得るのである。年頃の娘たちなどは、顔を火のようにするか、でもなければ、この
立像に会っては、数町を遠廻りしなければいられない。 しかし彼はいかなることをさ....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
一間あり。正面の壁には聖母マリアの額をかけ、その前の小さき棚には金属製のマリアの
立像を祭りてあり。よき所に手作りとおぼしき粗木の床几のごとき腰かけ二脚と、おなじ....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ば開かれてあるので、かれは伸びあがってそっと覗くと、その奥には小さい古びた黄金の
立像が祀られてあった。像はかれの曽て視たことのない奇怪なすがたで、何か一種の夜叉....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
なじ寺へ籠って、やがて世を捨てました。 川裳明神の像は、浪を開いた大魚に乗った
立像だそうです。 寺は日蓮宗です。ですが、女神の供物は精進ではない。その折の蓑....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
っと後に従いて歩きました。 別館には殊に人が少のうございました。智恵子が選手の
立像の前に立って、その男性的な筋肉に見入っている時、たまらなくなった私はふいに智....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
ほどしかない、小さいものですが、よく見ると、シルクハットを被っているシュバリエの
立像でした。警察の人も殺人でないと定ったのでよく調べなかったと見えます。 余り....