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立居振舞
「立居振舞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立居振舞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
それ試験に出ますか」と質問するていの点取虫だ。おまけに塾の掟を何一つ破るまいと、
立居振舞いもこそこそしている。時に静粛を破って寮歌をうたったりするが、それも三高....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
彼女は編物趣味の時間を楽しんでいるわけであって、管轄ちがいのベッドに寝ている私の
立居振舞については、まったく無関心だった。だから私は実に威風堂々と、あの部屋を脱....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
差加えられていた。一人は神崎勝太郎とて十五歳、式部の秘蔵のひとり息子で容貌華麗、
立居振舞い神妙の天晴れ父の名を恥かしめぬ秀才の若武者、いまひとりは式部の同役森岡....
「見えざる敵」より 著者:海野十三
ブと承知の色を示した。 彼は腰を折りまげて、卓子の下を覗きこむと、のろのろした
立居振舞とはまるでちがった敏捷な手つきで、一抱えもあろうという大きな硝子壜をとり....
「ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
さったり、取り分けて下さったり、オシャクして下さったり、すゝんでいろいろと下々の
立居振舞をなされる。酔っ払った我々が無礼な言辞を申上げても、ゲキリンして一文を草....
「ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
ズブの素人で、型に外れているのが面白い。普通の素人娘のうちでも、この娘などは特別
立居振舞の投げやりで粗暴な方であるらしい。然し、女のやさしさやタシナミに欠けるよ....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
ではなかったけれども、根が至って気のきかない、スローモーション、全然モーローたる
立居振舞トンマそのものの性質で、敏活また歯ぎれのよい仁義の世界では全然モーション....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
者どもが噂するのをきき知っていたから、その実物のまさにさもありぬべきキラビヤカな
立居振舞を見ては、さすがに大したものよと舌をまくばかりで、その他のことは考える余....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
けてこの家へ置き、ひそかに様子を見ていると、前身夜鷹とは思われないほど行儀正しい
立居振舞。さて不思議と思っていたが、今のお前の物語でよくお前の素性も解った。播州....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
主の大三輪神社その他諸国に数々の大神社、スサノオの八坂神社等々に比べて、神話中の
立居振舞相当なるにも拘らず、後世のモテナシ、まことに哀れである。今回の戦争の結末....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
るということは、主人の命令でないと動かん、主人が居ないと一人前、イヤ、一犬前には
立居振舞いができんということで、主人と合せてようやく一犬前、主人が居て命令し、犬....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
彼は婦人のごとき温柔の面貌に、いささか紅潮をたたえて、底知れぬ図太き胆大心小の
立居振舞い、唯々として『御高論御尤なり』と言う。喰えぬ男と知りながら、その愛嬌の....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
ったり甲部の妓に狂乱を舞って貰って、その姿を写生し参考としたが、やはり真の狂人の
立居振舞を数日眺めて来たことが根底の参考となったことを思うと、何事も見極わめる―....
「雪女」より 著者:小泉八雲
へ行った。そして彼の母は彼女を歓迎して、彼女のために暖かい食事を用意した。お雪の
立居振舞は、そんなによかったので、巳之吉の母は急に好きになって、彼女に江戸への旅....
「はつ恋」より 著者:神西清
フォーク、陰気くさいヴォニファーチイ、尾羽うち枯らした小間使たち、当の公爵夫人の
立居振舞い――そんな奇怪千万な暮しぶりなんかには、もうビクともしなくなっていた。....