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立直す
「立直す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立直すの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
も、よく私だというのが分りましたね、驚きました。」 と棄鞭の遁構えで、駒の頭を
立直すと、なお打笑み、 「そりゃ知れますわ。こんな田舎ですもの。そして御覧の通り....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
自家の財政の遣り繰りを述べ、しかし、断然たる切り捨てによって小ぢんまりした陣形を
立直すことが出来、従って今後は輸出産業の見込み百パーセントの金魚の飼育と販売に全....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
度三昧の道楽や贅沢をして、阿母さんは白子屋の身上を皆な亡くして了った。その身上を
立直す為に、妾はとうとう人身御供にあげられて忌な婿を取らなければならないことにな....
「立枯れ」より 著者:豊島与志雄
って、席にゆっくり落付いていられなかった。 中江は伯父の没落以来、自力で生活を
立直す覚悟で、私立大学の語学講義の時間を増して貰うよう、その専任の人に頼んでおい....
「電車停留場」より 著者:豊島与志雄
は、彼のその威猛高な見幕によりも、事の意外なのに喫驚して、その喫驚した自分の心を
立直すために、「お早く願います、」と乗客の方へ云い捨てておいて、運転手への相図の....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
」
調所が、百城に命じた。
「立身出世は、あせってはいかん。わしが、この藩財を
立直す時には、三十ヶ年かかると思うた。朝五時に起きて、夜十時まで――町人に軽蔑さ....
「新撰組」より 著者:服部之総
れていた。要は「浪士」の要求を聞き、公武一和して尊攘にまい進すれば、文久非常時を
立直すことができると、かたく彼は信じていたのだ。 だが、はたして「尊攘」はすべ....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
最初の一歩は、先ず、四囲の情況と与えられた事実を材料に此の犯罪の行程を如実に|組
立直す《リコンストラクト》べく推理し想像することである――被害者ドロシイ・シュナ....