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立脚点
「立脚点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立脚点の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東京八景」より 著者:太宰治
、ちらと見えた。けれども私は、その時は、たじろがなかった。人間のプライドの窮極の
立脚点は、あれにも、これにも死ぬほど苦しんだ事があります、と言い切れる自覚ではな....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
、それというのも実は論壇評論壇の根本テーマだからだ。その証拠に、矢内原氏の評論の
立脚点であるプロテスタンティズム(?)もヒューマニズム主義者のヒューマニズムも、....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
の常識的観念の批判、つまり道徳の不変性乃至絶対神聖性の打倒、の唯一の武器、唯一の
立脚点、唯一の尺度は、科学でなくてはならぬ、という結論になるのである。俗間常識に....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
スの pure experience の和訳である。そのゼームスが自己の認識論の
立脚点をプラグマチズムと名づけたのはピアースの用語を踏襲したのであって、それまで....
「科学論」より 著者:戸坂潤
年前、私は『科学方法論』(岩波書店)を書いた。今度の出版は、この旧著が立っていた
立脚点を相当の程度に改変すると共に、出来るだけその規模を拡大したものに他ならない....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
い不吉な宿命と関係があるのである。少くともドイツ・アウフクレールングはその悟性の
立脚点からして歴史の観念に注意を払うことの尠ないのが特徴をなしている。カントはド....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
革されねばならなかった。――第一にこの理論は、物理学者にとっては世界観測―記述の
立脚点の相対性を教える、物理学はどのような観測者の
立脚点に立とうと、同価なものと....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
いう関係に立つことになるか。文化的自由主義が一切の自由を文化上の自由という立場・
立脚点・から取り上げて之を自分に帰着させたり還元したりするとなれば、之は政治活動....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
会生活者としての自己の一身上の立場から事物を取り上げるのではない。なる程、科学的
立脚点も亦、実は主体的なものであって、階級性や党派性を持つべきものであるが、併し....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
だが考えて見ると、日本に一体どれだけの文芸批評が存在するのか、文芸の本当に民衆の
立脚点からする批評が、どれだけ存在するのか、ということが問題だ。最近文芸批判とい....
「辞典」より 著者:戸坂潤
論理学は最も厳密な意味に於ける――科学性を有った――哲学と、哲学的世界観の科学的
立脚点に他ならない。――さてそこで、人が如何なる哲学を採用するかは、或る観念論者....
「物理的空間の成立まで」より 著者:戸坂潤
何学の対象と考えられる時でも、それは計量の座標系の体系であって、まだ決して測定の
立脚点の体系ではない。物理的空間はあくまで幾何学的空間とも区別されねばならぬ。そ....
「哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
その目的の下に適当に利用されるべき手段に他ならない。歴史記述が現代の意識や現代の
立脚点に立って行なわれねばならぬ、というだけの意味ではない。それならば要するに歴....
「民衆芸術の精神」より 著者:小川未明
のです。 流石に、ラッセルは、我が国に来て講演した際に、社会進化の考察を二つの
立脚点からすることを忘れなかった。経済制度の改革に、これに伴うに精神進化をもって....
「日本文化の特殊性」より 著者:戸坂潤
が日本の明治初年のそれと異る処は、すでに資本制的支配者の限度を越えて農民勤労者の
立脚点を介入するという経験を有っていることだ。支那が云わば漢洋折衷に無やみと骨を....