立葵[語句情報] » 立葵

「立葵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

立葵の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二十世紀旗手」より 著者:太宰治
序唱 神の焔《ほのお》の苛烈《かれつ》を知れ 苦悩たかきが故に尊からず。これでもか、これでもか、生垣へだてたる立葵《たちあおい》の二株、おたがい、高い、高い、ときそって伸びて、伸びて、ひょろ....
八十八夜」より 著者:太宰治
んは、可愛らしいと思った。田舎くさい素朴な、直接に田畑のにおいが感じられて、白い立葵《たちあおい》を見たと思った。 すらと襖があいて、 「あの、」ゆきさんが、....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ある。「そうさ、到底《とうてい》日露戦争時代のものではないな。陣笠《じんがさ》に立葵《たちあおい》の紋の付いたぶっ割《さ》き羽織でも着なくっちゃ納まりの付かない....
三人の双生児」より 著者:海野十三
なにを隠そう、この妾なのである。 「尋ネ人……サワ蟹ノ棲メル川沿イニ庭アリテ紫ノ立葵咲ク。其ノ寮ノ太キ格子ヲ距テテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈ノ着物ニ鹿ノ子絞リノ広帯ヲ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
台所町へ出ると、土屋相模守と本多内蔵助がある。土屋は九曜《くよう》で、本多は丸に立葵《たてあおい》。緑町へ行って藤堂佐渡守の下屋敷、あれは蔦《つた》の葉、津軽越....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
者の小早川秀秋は、共に豊臣太閤のお覚えめでたい子分だから、これは当然に桐、本多の立葵に藤堂の蔦《つた》――それから、東西きっての器量人大谷吉継は、たしか鶴の丸だ....