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立論
「立論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立論の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
社会主義者としての立場から、片山氏は文明批評家としての立場から、だいたいにおいて
立論している。この二氏の内の意見についての僕の考えを兄に報ずるに先立って、しつこ....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
ことが絶対にできないから、ならしてもらおうとも思わない。第四階級のために弁解し、
立論し、運動する、そんなばかげきった虚偽もできない。今後私の生活がいかように変わ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ぶるところは時の政府に忠告するにあらずして同胞人民に勧説するにあり、しからばこの
立論は少しく奇なりと言うべし。試みにその
立論を換言すれば「皇家すでに自由政体を人....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
る(前を見よ)。事実、理論の整合からの出発は、理論の実質としてよりも寧ろ多少とも
立論上の技術として(叙述・方法・体系とは時にこの技術を意味する)、理論のあとから....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
へと進んで行くのである。 (評釈)『現代立法の不備』は、主として英国を目標として
立論しているらしいが、これは他の国々にも、或る程度当てはまると思う。何れにしても....
「電車停留場」より 著者:豊島与志雄
ほっとした。昔の恋人の幻が消えて、失策をしたという意識だけが残った。それを今後の
立論で補うことにして、一先ず理知的の落付きは得たが、当座の心の落付きがどうも得ら....
「ヒューメーンということに就て」より 著者:豊島与志雄
ーメーンということ」に就ての感想を誤解せられないために、一言断って置くのである。
立論の根拠を明にして置かないと、とんだ誤解をせられ易い。論を見て其の論の拠点まで....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
てのけたのだった。今弁護士は、林檎の窃盗は具体的には少しも証明せられていない旨を
立論した。――弁護人として彼がシャンマティユーと呼び続けていたその被告は、壁を乗....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
関するワルラスの業績は、時間的に見ればジェヴォンスとメンガーとに後れてはいるが、
立論の精緻なことにおいて、これらの学者の及ぶ所ではない。けれどもワルラスの業績の....
「随筆評論集「書かれざる作品」後記」より 著者:豊島与志雄
柄と重要な関係を持つものもあるし、殊に感想の類は、当時の文芸的社会的情勢によって
立論されたものが多いけれど、只今、その執筆年月を詳かにすることは難儀である。のみ....
「瘠我慢の説」より 著者:榎本武揚
見計、世に公にする積に候得共、尚熟考仕候に、書中或は事実の間違は有之間敷哉、又は
立論之旨に付御意見は有之間敷哉、若しこれあらば無御伏臓被仰聞被下度、小生の本心は....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
関係があった次第である。そうしてその間に川合清丸のように神儒仏三教一致の立場から
立論する者もあって思想界もそう単純ではなかった。しかしそれから時勢が次第に変って....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
り候。今日『日本人』三十一号を読みて君が書牘体の一文を拝見致し甚だ感心いたし候。
立論も面白く行文は秀でて美しく見受申候。この道に従って御進みあらば君は明治の文章....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
の芸術史的見地より、これらの建築物が到底大化以後の所産でありえないと云う実物上の
立論を繰り返したもののみで、文献上より余輩の
立論に対して、学界を首肯せしむる程の....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
いう方面で論ぜられてもいる。このような天皇制廃止論の主張には、その根拠にも、その
立論のみちすじにも、幾多の肯いがたきところがあるが、それに反対して天皇制の維持を....