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立錐の余地もない
「立錐の余地もない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
立錐の余地もないの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
いのと三拍子揃っている上に、天気がよくて、おまけに風がないと来ているので、満場|
立錐の余地もない大入りで、色々な帽子やハンカチが場内一面に蠢いている有様は宛然あ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に辟易《へきえき》せず、傍へ寄って来て、お茶を濁している間に、いつか知らず、その
立錐の余地もない中へ割り込んでしまって、親芋子芋の数になってしまう。
そうして....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
、受付の小女をよんで、 「この名刺の人は、どの方?」 応接室には幾組もの人々が
立錐の余地もないほどつめこんで、モウモウたる紫煙をふいている。受付の少女が指した....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
―その当時は他の劇場に比較して、特に大きい小屋のように見えた歌舞伎座が、いわゆる
立錐の余地もない大入であったので、わたしもそれにびっくりした。どこの隅々からどう....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
たのという者も少なくなかった。客は廊下にまであふれて定刻には文字通り奥の大広間は
立錐の余地もない有様だった。遅れて来た編集局長は人々の間を縫うようにしてやっと入....