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竜舌蘭
「竜舌蘭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
竜舌蘭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河明り」より 著者:岡本かの子
ものが使ってあった。 匍い上りから外は、型ばかりだが、それでも庭になっていて、
竜舌蘭だの、その他熱帯植物が使われていた。土人が銭に使うという中央に穴のある石が....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
とは事実確かなんです。しかし、その一人二役の片割れは蘭の一種――衒学的に云うと、
竜舌蘭なんですがね」と云って、懐中から取り出したレヴェズの襟布を引き裂くと、その....
「竜舌蘭」より 著者:寺田寅彦
やや近く聞こえて、ふっと思い出すと共に、ありあり目の前に浮かんだのは、雨にぬれた
竜舌蘭の鉢である。 河野の義さんが生まれた年だから、もうかれこれ十四五年の昔に....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
らも、つながってくる、このお仕置台に首をはさまれている、さらし物の見物で、去年|
竜舌蘭の大輪が咲いたときのさわぎとはまたちがった、大へんな人だかりになるでしょう....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
メキシコや中央アメリカ辺で一般に飲料として賞味するパルクというものがある。これは
竜舌蘭の厚い葉の汁から製するそうで、近刊の某誌によれば次のような方法によるという....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
ャラを着こんだこのひとたちが、インフェリオリテどもの機関銃に対抗して、議事堂前の
竜舌蘭の葉の間からピストルを射っているところを想像すると、戦争映画の感動的な画面....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ょろ松、来い」 尻切草履を突っかけると、むやみな勢いで土手のほうへ走りだした。
竜舌蘭《りゅうぜつらん》 夜もふけて、かれこれ八ツ半。 短い夏の夜のことだか....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
。 それは、海沿いの長い土壇《テラッス》の端にただ一脚だけ離れて置かれ、大きな
竜舌蘭《アローエズ》の鉢植が樹牆のようにその周りを取巻いていて、ちょうど鴨池の伏....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
はちゃんと教えられている。 剛子は、もう一時間もこうしてひとりでサン・ルームの
竜舌蘭《りゅうぜつらん》のそばにかけている。 ここへはだれもやってこないし、窓....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
ていらっしゃるのです。あんなにも丹精なすって、五年目にようやく花を咲かせた、あの
竜舌蘭《アローエス》を! こんなことって、あるもんでしょうか! お夕食の時、....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
りながら、夢のように美しいニースの『英国散歩道《プロムナアド・デザングレ》』や、
竜舌蘭《アロエス》の咲いたフェラの岬をドリヴェできるというわけなのよ。この自動車....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
物のような野生仙人掌《ノオバアル》に胆《きも》を冷し、人間よりも丈の高い、巨大な
竜舌蘭《アロエース》の葉の棘《ばら》に額を打ちつけながら、なおもそろそろと道なき....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ほのおいろ》に塗り立てたモンテ・カルロ行きの乗合自動車は、橄欖《かんらん》の林と
竜舌蘭《りゅうぜつらん》と別荘を浮彫りにしてフエラの岬を右に見て、パガナグリア山....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
の材料には尻という語が多かった。例えば細藺をサギノシリサシ、近頃入って来たと思う
竜舌蘭をヌスビトノシリサシといい、こまかな針のある「とげそば」という湿地の草の一....
「暴風への郷愁」より 著者:山之口貘
ていることもあった。沖縄の植物にはその外に仏桑花がある。梯梧がある。福木がある。
竜舌蘭、蘇鉄などもある。
竜舌蘭や蘇鉄は別として、福木とか梯梧とか仏桑花とかは、暴....