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端本
「端本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
端本の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新しい文学の誕生」より 著者:宮本百合子
楽部、新小説、ムラサキ、古い女鑑《じょかん》という雑誌。浪六の小説本。紅葉全集の
端本《はほん》。馬琴の「白縫物語」、森鴎外の「埋木」と「舞姫」「即興詩人」などの....
「独身」より 著者:森鴎外
智度論の立派な本が一山積み畳ねてあるのが、目に留まったのですな。どうもこんな本が
端本になっているのは不思議だと思いながら、こちらの方へ歩いて参って、錦町の通を旦....
「蠹魚」より 著者:宮本百合子
た。良いもの、纏ったものは皆東京にうつされ此方に遺っているのは、ちぐはぐな叢書の
端本、一寸した単行本等に過ない筈である。 ひどくこの地方名物の風が吹き荒んで、....
「本棚」より 著者:宮本百合子
和集』だの、もうどこかへ行って跡かたもない黒背皮の『白縫物語』だの『西鶴全集』の
端本だのがあった。ポーの小説集二冊を母が何かの拍子で買って来てくれたことから、次....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
して示した山のような書物は、そういった意味の面白い書物ではありませんでした。 「
端本《はほん》が多うございますけれども、これだけ種類を集めますのが骨でございます....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
壁の上に並んでるある古本屋の書物を、何気なくいじっていた。そしてふとミシュレーの
端本《はほん》をひらいた。彼はかつてこの史家の数ページを読んだことがあったけれど....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
はかなりの室で、そこには取って置きの幾冊かの法律の古本もあり、少しばかりの小説の
端本《はほん》で補われ、弁護士としての規定だけの文庫には見られた。手紙も一切クー....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
ります。」 「もし、」 と、仕切一つ、薄暗い納戸から、優しい女の声がした。 「
端本になりましたけれど、五六冊ございましたよ。」 「おお、そうか。」 「いや、い....