竹を割ったよう[語句情報] » 竹を割ったよう

「竹を割ったよう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

竹を割ったようの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
》うの生垣まで飛んで行きそうだ。おれはそんな事には構っていられない。坊っちゃんは竹を割ったような気性だが、ただ肝癪《かんしゃく》が強過ぎてそれが心配になる。――....
巡査辞職」より 著者:夢野久作
試験準備をしている草川巡査は最初、大喜びで赴任したものであったが、そのうちに彼の竹を割ったような性格がだんだんと理解されて来るにつれて、村の者から無上の信用と尊....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
口々に、憤って罵った。 柿本は、少し、馬鹿で、大まかな高取のことを思った。あの竹を割ったような、愉快な奴が、どこへ行ったのだろう。馬鹿のようで、本当は、決して....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
に堀留署から転任した人だった。前任地では管内の博徒を顫え上らした人で、真っすぐな竹を割ったような気性の人で、よく物の分る半面には中々譲らない所があり、場合による....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
「はは。」 庸三は笑っていたが、後にはだんだんそのロマンチックな身のうえや、竹を割ったようにさっぱりした気性も呑みこめて来た。新橋にいたころの同じ家の抱えだ....
新世帯」より 著者:徳田秋声
した。初めての自分には、胸がドキリとするほど荒い言をかけることもあるが、心持は空竹を割ったような男だとも思った。この店も二、三年の中には、グッと手広くするつもり....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
患者は減り、家つきの田畑が食いつぶされた。 恭一君は美しい心情の持主であった。竹を割ったような綺麗な腹の中に、あふれる人情を持っていた。私の幼な友だちの中では....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
介者であるかも知れない。しかもお菊の眼から見れば、それが如何にもまことの男らしい竹を割ったように真直ぐな、微塵も詐りや飾りのない、侍の中の侍ともいいたいように美....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
の美濃清はそれこそ、譬《たと》え話になるような頑固な名人気質。曲ったことの嫌いな竹を割ったような気性の男でしたが、これが三年前に死にまして、今は忰の清吉の代にな....
わが母を語る」より 著者:上村松園
竹を割ったような性格 私の母は、一口にいうと男勝りな、しっかり者でしたな。私は....
三国志」より 著者:吉川英治
「どうも、折角のお招きに、醜態をお目にかけて、おゆるしください。舎弟の張飛は、竹を割ったような気性の漢ですが、飲むと元気になり過ぎましてな。……はははは」 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
すると、千種忠顕が、すぐ庇った。 「いやそんな人物ではない。婆娑羅なたちだが竹を割ったような男。せっかくなお召をと、さぞ無念がっておりましょう。また何も彼の....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
ゃねえ。こじれているうちゃしようがねえんだ。けれどその代りにゃ、さっぱりする時は竹を割ったようなもんさ」 「後生でございます、手を合せますから。……七之助さん。....