竹本[語句情報] » 竹本

「竹本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

竹本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
古したいという。その気持を、ひとは知らず蝶子は哀れに思った。柳吉は近くの下寺町の竹本|組昇《そしょう》に月謝五円で弟子入《でしい》りし二ツ井戸の天牛書店で稽古本....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。去年の冬から百日あまりの入牢が一種の懲戒処分であった。 その三十六人のうちに竹本染之助というのがあって、年は若いが容貌はあまり好くなかった。彼女は半七に召し....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
横に見て、一つ目の橋ぎわへ行き着いて、相生町一丁目のお俊の家をたずねると、それは竹本駒吉という義太夫の女師匠の隣りであると教えてくれた者があった。 「お俊だけに....
わが町」より 著者:織田作之助
吉を、蝶子はとめる気も起らなかった。 柳吉は近くの下寺町で稽古場をひらいている竹本組昇に月謝五円で弟子入りし、二ツ井戸の天牛書店で稽古本の古いのを漁って、毎日....
霜凍る宵」より 著者:近松秋江
は、それを思うにつけても、毎度近松の作をいうようであるが、「冥途の飛脚」の中で、竹本の浄瑠璃に謡う、あの傾城に真実なしと世の人の申せどもそれは皆|僻言、わけ知ら....
傾城買虎之巻」より 著者:直木三十五
ぬとなれないから、昔は律義であった。 今度は金七夫婦とたかの母子と四人で今戸の竹本君太夫という義太夫語りの家へ世話になる事になったが、これは金七の弟である。今....
惜別」より 著者:太宰治
夫やら落語やらがかかっていて、東京の有名な芸人は殆どここで一席お伺いしたもので、竹本|呂昇の義太夫なども私たちはここで聞いて大いにたんのうした。そのころも、芭蕉....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
している。彼女の悲哀は彼女のみが知るであろう。 豊竹呂昇《とよたけろしょう》、竹本綾之助《たけもとあやのすけ》の二人は、呂昇の全盛はあとで、綾之助は早かった。....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
て置いて、わたしに話したのは次の出来事である。今から七、八年前の五月に、娘義太夫竹本富子の一座が埼玉県の或る町へ乗り込んだ。太夫や糸やその他をあわせて十二人が町....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
たが、東京の寄席でおいおい売り出すようになったのは明治十八、九年頃からのことで、竹本京枝などがその先駆であったと思われる。やがて竹本綾之助が現われ、住之助が出で....
竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
うものではない、語りものである。現われる人物の個性を、苦悩を語り訴えるのである。竹本義太夫がその浄瑠璃節《じょうるりぶし》の創造主であるゆえに義太夫と唱え世に広....
田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
うことに書いて見たの。」 ふと、二人の眼のなかには、桜の花と呼ばれた娘義太夫の竹本綾之助《たけもとあやのすけ》や、藤の花の越子《こしこ》や、桃の花の小土佐《こ....
豊竹呂昇」より 著者:長谷川時雨
ある。芸はさほど巧《うま》くはなかったそうであるが、弟子には彼女のほかに女子では竹本|小土佐《こどさ》が名をなしている――人があって、ある日訪れて来たおり、彼女....
役者の一生」より 著者:折口信夫
、而も娘役を本役として認めていることは注目さるべきであろう。 今の歌舞妓の本流は竹本劇、つまり浄瑠璃劇にある。これが本道に出来なければ、歌舞妓役者としては本格で....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ではなく、やはり在来の歌舞伎俳優に当てはめて書かれたものを採用したのであるから、竹本浄瑠璃を使っている場面が幾カ所もある。壮士と名の付いている俳優たちがいわゆる....