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筆談
「筆談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
筆談の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
寺の若衆のお妹御でござんしたんですね。この手紙を書いて、その唖のおあにいさんとご
筆談をしたときにおしかりなさられて、さるめにひっかかれたんですね。そいつをだんな....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
めて挨拶に来て、先刻の扇の礼を云った。青年は相当の教育を受けているらしく、自由に
筆談が出来るので、だんだん話し合ってみると、この一家の人々は私がカーキー服を来て....
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
、「通訳となると、やはり責任がね、重くなりますから、僕は、それはごめんこうむって
筆談にしようと思っているんですよ。どうも僕は英語の知識をひけらかしすぎたので、或....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
れて、手を触れなかったのである。 これは昔からの法で、小説にも出ている。(夢渓
筆談)....
「水仙」より 著者:太宰治
に、「草田ノ家ヘ、カエリナサイ」と書いて静子さんに読ませた。それから二人の間に、
筆談がはじまった。静子さんも机の傍に坐って熱心に書いた。 草田ノ家ヘ、カエリナサ....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
。 折悪くBはいなかった。そしてその留守の誰も、支那語のほかは話もできず、また
筆談もできそうになかった。僕は少々途方にくれた。ほかへ行くにも前に知っている支那....
「獄中記」より 著者:大杉栄
吃りとも言えないほどひどい吃りになった。 で、その後まる一カ月くらいはほとんど
筆談で通した。うちにいるんでも、そとへ出掛けるんでも、ノートと鉛筆を離したことが....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
押してやろうと考えたのだが、さて、何と言っていいか判らない。そこで気が付いたのが
筆談だ。紙と鉛筆を取り寄せ、正成公から思いついて「楠」の字を大書し、箱を叩いて首....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
飲み物を売りにくる――いかにも旅行の一頁らしい光景。 彼女が私へノウトを渡す。
筆談だ。書いてある。 『イカガ?』 私が返事をかく。 『ヘイキ。』 彼女がほ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
慣れたものの音声が、何といっても聞きよいのである。そうでない場合は、客に一方的な
筆談を煩わすことになる。それでは客に対して気の毒でならない。そういうようなわけで....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
しない。 不思議なる空気孔の発見。桂田博士の失跡 でこの後は用事の時は
筆談する事として、又ずんずん向うに進んでいると、晴次の踏んだ石がグラッと揺いでそ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
よう聞えずの。……頼んだぞ。)いかにも心細そうです。読んでいて段々分りましたが、
筆談でないと通じないほどでもないが、余程耳が疎いらしい。……あるいはそんな事で、....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
その風俗、風景の、両国の間はなはだ相似たるところあるによる。 政教子、シナ人と
筆談を試み、談シナ哲学に及ぶ。種々問答の末、シナ人、詩を作りて政教子に贈る。 光....
「西航日録」より 著者:井上円了
に暮れなずもうとする。未来におけるほどよく調整された、中を得た世界を待ちたい。)
筆談終日、夕陽に及ぶ。ヒマラヤの高峰たるカンチェンジュンガ(Kanchenjun....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
anstalt, Mu:nchen.〕 ヴァルター・ノール――『ベートーヴェンの
筆談手帳』(前半、一九二二年。後半は現在までにまだ出版されていない) Manu....