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「答える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

答えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一夕話」より 著者:芥川竜之介
物を着ているから、それは何だねと訊《き》いて見ると、占城《チャンパ》という物だと答えるじゃないか? 僕の友だち多しといえども、占城《チャンパ》なぞという着物を着....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
子《ようす》もなく、じっとその小屋を見守りながら、 「そうです。」と、素っ気なく答える声を聞きますと、愈太刀《いよいよたち》へ血をあやす時が来たと云う、何とも云....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
反《かえ》って私の怪しむのを不審がりながら、彼ばかりでなく彼の細君も至極健康だと答えるのです。そう云われて見れば、成程一年ばかりの間に、いくら『愛《アムウル》の....
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
染していた。 「ニニイだね。」 「さもなければ僕の中の声楽家だよ。」 彼はこう答えるが早いか、途方《とほう》もなく大きい嚔《くさ》めをした。 ....
袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
たなら、それでもやはり忘れずに思いつづけていたであろうか。己は恥しながら、然りと答える勇気はない。己が袈裟に対するその後の愛着の中には、あの女の体を知らずにいる....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
当然である。しかし不良少年と思っていなければ、明日もまた今日のように彼のお時儀に答えるかも知れない。彼のお時儀に? 彼は――堀川保吉《ほりかわやすきち》はもう一....
大川の水」より 著者:芥川竜之介
スキイ)もし自分に「東京」のにおいを問う人があるならば、自分は大川の水のにおいと答えるのになんの躊躇《ちゅうちょ》もしないであろう。ひとりにおいのみではない。大....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
母さんでも死んだら、どうする?」 歩道の端《はし》を歩いていた兄は、彼の言葉に答える前に、手を伸ばして柳の葉をむしった。 「僕はお母さんが死んでも悲しくない。....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
》みながら、嘲《あざけ》るように彼を眺めていたが、 「よし。」と一言《ひとこと》答えると、つかつかと彼の側へ進み寄って、すぐにその巌石を小山のような肩へ抱《だ》....
出帆」より 著者:芥川竜之介
だんだん、遠くなった。もう君の顔も見えない。ただ、扇をあげて、時々こっちの万歳に答えるのだけがわかる。 「おい、みんなひなたへ出ようじゃないか。日かげにいると、....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
を発見したのである。なぜ彼の馬の脚はこの時急に騒《さわ》ぎ出したか? その疑問に答えるためには半三郎の日記を調べなければならぬ。が、不幸にも彼の日記はちょうど最....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
?」 「去年――いや、おととしの秋だ。」 「ほんとうに出たの?」 HさんはMに答える前にもう笑い声を洩《も》らしていた。 「幽霊じゃなかったんです。しかし幽霊....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
したかと思わず胸を躍らせました。が、妙子は相変らず目蓋一つ動かさず、嘲笑うように答えるのです。 「お前も死に時が近づいたな。おれの声がお前には人間の声に聞えるの....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
を私はもう知り尽してしまったのである。会えば彼らが何を云い出すか、また自分が何と答えるか、私にはもうちゃんとわかっているのだ。私はそんなにまで彼らの変化に乏しい....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
見の話が出ると、すぐに「それが何の用何の用に立つのか」という所存であろう。それに答えるのも、ファラデーの場合にはむずかしくはない。 電気が医用も、ファラデーの....