策戦[語句情報] »
策戦
「策戦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
策戦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
十日経ち、柳吉はひょっくり「サロン蝶柳」へ戻って来た。行方を晦《くら》ましたのは
策戦や、養子に蝶子と別れたと見せかけて金を取る肚やった、親爺が死ねば当然遺産の分....
「親子」より 著者:有島武郎
矢部という男はかねてからなかなか手ごわい悧巧者だとにらんでいたから、俺しは今日の
策戦には人知れぬ苦労をした。そのかいあって、先方がとうとう腹を立ててしまったのだ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
平洋戦争の其後の模様はどうなりました?」 「偵察機隊が火蓋を切ったそうだ。海軍の
策戦が図に当って、敵軍は稍疲れが見えるそうだ。しかし勝敗はまだどこへ行くとも判っ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
王に怪我をさせることなく、しかも痣蟹を牽制するためだった。すべては名探偵青竜王の
策戦だったのである。 気味のわるい機関銃の響がハタと停った。警官隊の激しい銃声....
「海底大陸」より 著者:海野十三
だ。 戸じまりもいい。武装は出来た。これで安心だ。事務長クーパーは、それからの
策戦をどうしたものか考えだしたいとつとめた。 しかしこの場合、眼が見えなくては....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
狽してしまい、事態の収拾を大月弁護士に投げ出してしまった。 そこで大月は色々と
策戦を練った上、容疑者の検挙に何等の物的証拠のないのを主要な武器として、今度は直....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
た。更に地方の騒乱を防ぐ為に、各鎮圧をして連絡厳戒せしむる事にした。以上が山県の
策戦であるが、山県の想定に対して、薩軍はその第二想定の如く堂々の正攻法に拠ったの....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
丸の為に倒れた。修理の首は、徳川の士朝日奈弥太郎が、采配と共に奪いとった。信長の
策戦功を奏して、馬場、内藤の部隊が悉く将棋倒しに会って居るのを見た。だが、いかな....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
なし、長岡(後の細川)与一郎忠興を水軍として越前の海岸を襲わしめると云う周到なる
策戦ぶりである。さて充分の配備を為し終った秀吉は、木の本から大垣までの宿々に、駿....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
信綱は各陣に指図して、高い井楼を築かしめた。井楼の上から城を俯して矢丸を射込もう
策戦である。 信綱は更に城中の大将四郎の甥小平をして、小左衛門の手紙を持って城....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
忠者のように云われ、六百年の後まで、中島商相にまで祟るのである。然し、当時正成の
策戦を妨害して、正成に湊川で無理な軍をさせ、事を誤った公卿の子孫である、貴族院の....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
して、評議をやって居る。初めは三島から黄瀬川附近まで進撃し、遠征の敵軍を邀撃する
策戦に衆議一決しようとした。此の時松田|憲秀独り不可なりと反対し、箱根の天嶮に恃....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
されてしまった。そうして、海上貿易の遮断をうけるとともに、墺太利は、各艦隊の連絡
策戦が不可能になってしまったのである。 当時、伊太利側の
策戦としては、まず、ト....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
りな道程をいつドウいう風に引牽して来たのやらそれからして一行も書いてない。水軍の
策戦は『三国志』の赤壁をソックリそのままに踏襲したので、里見の天海たる丶大や防禦....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
とにして、団菊歿後の劇界について少しく語りたい。 まず当面の歌舞伎座がいかなる
策戦に出でるかということが、最も世間の注意をひく問題であった。劇場経営者もこれに....