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箇所
「箇所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
箇所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
う云う文放古に好奇心を感じたのは勿論《もちろん》である。のみならず偶然目についた
箇所は余人は知らずわたし自身には見逃しのならぬ一行《いちぎょう》だった。――
「....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
ブルへ持って来た。そうして、その中の一枚を山川技師の眼の前へひろげると、指である
箇所をさしながら、読み給えと云う眼つきをした。それがあまり唐突《とうとつ》だった....
「路上」より 著者:芥川竜之介
です。しかもレムブラントのやつなんぞは、やっぱり例のレムブラント光線が、ぱっと一
箇所に落ちているんだから、振《ふる》っているじゃありませんか。つまりああ云う天才....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
ていた。
盗人は妻が逃げ去った後《のち》、太刀《たち》や弓矢を取り上げると、一
箇所だけおれの縄《なわ》を切った。「今度はおれの身の上だ。」――おれは盗人が藪の....
「星座」より 著者:有島武郎
めたい誘惑は大きかった。
渡瀬は説明を続けているうちに、だんだん一つの不安心な
箇所《かしょ》に近づいていった。その個所を突破しさえすれば問題の解決は著《いちじ....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
は八畳の一間にあまねく、行潦《にわたずみ》のごとき唐紅《からくれない》の中に、数
箇所の傷を負いたる内儀の、拳《こぶし》を握り、歯を噛《く》い緊《し》めてのけざま....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
命の糧にはならないで、何処にまれ動き進もうとする力は姿を隠した。私はいつまでも一
箇所に立っている。 これは私として極端に堪えがたい事だ。かのハムレットが感じた....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の上に何らかの着色をする。そういうことはその伝説の中に何か明白な筋道の立ちにくい
箇所のあるような場合に一層起りやすい、そういう時にはそれを記述する収集家はその辻....
「橋」より 著者:池谷信三郎
の顔。白々しい仮面のような彼女の顔。――彼はただ、彼女が、今、観客席の床の上に一
箇所の斑点のように、圧しつぶされてしまったあの男に対して、何んらの感情も持っては....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
がこの苔に就いて、いまだかつて何等の知識もないことに考え到って、越中の国富山の一
箇所で、しかも薄暗い処でなければ産しない、それだけ目に着きやすからぬ不思議な草を....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
かし通信の内容は全然原文のままで、私意を加へて歪曲せしめたような個所はただの一|
箇所もありません。その点は特に御留意を願いたいと存じます。 (十一、十、五) ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
界居住者の主張――爾はわれ等の伝達する教訓が、在来の所謂正統派の教条と、相反する
箇所の多きを認め、これに反対の態度を執ろうとするが、これは極めて重大事であるから....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
へながれこんでいくのです。みずうみはふかいやぶにかこまれていましたが、そのうち一
箇所に、しかが大きなではいり口をこしらえました。エリーザはそこからぬけて、みずう....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
書きを取って行き、実験が終るとそれを少し書きなおし、一部の順序を換えたり、不要の
箇所を削ったりし、番号のついた節を切る。 デ・ラ・リーブは「ファラデーは予め一....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
てくる。粂吉も連れず一人でそんなところを歩いているとき、不図綺麗な松落葉の積った
箇所を見つけ出して緩々と腰かけて憩んで居るときなどその騒々しい気分がよく了解され....