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「箱根〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

箱根の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
《がんじょう》な檻《おり》を破り、木戸番《きどばん》二名を負傷させた後《のち》、箱根《はこね》方面へ逸走《いっそう》した。小田原署はそのために非常動員を行い、全....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
はしがき この小冊子は、明治二十七年七月相州箱根駅において開設せられしキリスト教徒第六夏期学校において述べし余《よ》の講話を....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
るので、利根川は勿論中川までもかすかに見え、武蔵一えんが見渡される。秩父から足柄箱根の山山、富士の高峯《たかね》も見える。東京の上野の森だと云うのもそれらしく見....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
と言えば、親たちが悪いのらしい。世間の評判を聴くと、まだ肩あげも取れないうちに、箱根のある旅館の助平おやじから大金を取って、水あげをさせたということだ。小癪な娘....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
)……もうあとは忘れました。 公子 可、ここに緑の活字が、白い雲の枚に出た。――箱根を越えて伊豆の海、三島の里の神垣や――さあ、忘れた所は教えてやろう。この歌で....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
のも一所に荷を預けて、それから出掛けたんですが――これがずッとそれ、昔の東海道、箱根のお関所を成りたけ早めに越して、臼ころばしから向う阪をさがりに、見ると、河原....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
。少し考えた事もあるし、当分|引込んでいようと思う。 お蔦 遠いわねえ。静岡ッて箱根のもッと先ですか。貴方がここに待っていて、石段を下りたばかりでさえ、気が急い....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
簀張の茶店に休むと、媼が口の長い鉄葉の湯沸から、渋茶を注いで、人皇何代の御時かの箱根細工の木地盆に、装溢れるばかりなのを差出した。 床几の在処も狭いから、今注....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
って謡を聞いても、お百姓が、(風呂が沸いた)で竹法螺吹くも同然だが、東へ上って、箱根の山のどてっぱらへ手が掛ると、もう、な、江戸の鼓が響くから、どう我慢がなるも....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
でしょう。だもんだから、つい、その頃、法学士さんに、余所からお嫁さんが来て、……箱根へ新婚旅行をして帰った日に頼まれて行って、初結いをしたって事を……可ござんす....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
ても、ここで、そのお誓に逢おうなどとは……譬にこまった……間に合わせに、されば、箱根で田沢湖を見たようなものである。 三 「――余り不思議です。お....
註文帳」より 著者:泉鏡花
え大汗なんで、とても坂を上って四ツ谷くんだりまでこの雪に行かれるもんじゃあない。箱根八里は馬でも越すがと、茶にしていやがる。それに今夜ちっと河岸の方とかで泊り込....
迷信解」より 著者:井上円了
ならば、余すところの事実はわずかに二、三分くらいのものであろう。今、誤怪の一例に箱根の天狗談を述べたいと思う。「今より数十年前冬期に当たり、箱根村の猟師二、三人....
活人形」より 著者:泉鏡花
たる物と見ゆ。遥々我を頼みて来し、その心さえ浅からぬに、蝦夷、松前はともかくも、箱根以東にその様なる怪物を棲せ置きては、我が職務の恥辱なり。いで夏の日の眠気覚し....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。その市外および海州には樹木鬱然として、幽邃を極む。実に避暑の良地たり。市中には箱根細工のごとき木細工を販売する商店多く、また古器物店もすくなからず、わが日光お....