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節する
「節する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
節するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
な慰安の相手に一人の女人を使い兼ねぬのである。
結婚
結婚は性慾を調
節することには有効である。が、恋愛を調
節することには有効ではない。
又
....
「星座」より 著者:有島武郎
めに、勢い蓄音機の方の改造は諦めて、それが有する速さに応じて写真機の方の速度を調
節するように研究せねばならなかった。これならしかし割合に簡単なことで、渡瀬の工夫....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
感じないわけにはいかない。道徳経の中にすでに精神集中の重要なことや気息を適当に調
節することを述べている――これは禅定に入るに必要欠くべからざる要件である。道徳経....
「空想日録」より 著者:寺田寅彦
プを踏んでいるか判断ができないくらいであろう。しかしそれだけの速い運動を支配し調
節するためにはそれ相当に速く働く神経をもっていなければならない。その速い神経で感....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
面《おもて》の前後に叩きつけて、スピードのかわるのを、人体にちょうどいい程度に調
節する。 それでも、かなりのスピードが出ていた。雲の海というところは、やや黒ず....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
させれば水面の降下につれて栓と棒とが降下するのであるが、その穴の大きさをうまく調
節すると二つの土器の二つの棒が全く同じ速度で降下しいつでも同じ通信文が同時に容器....
「遺恨」より 著者:坂口安吾
ある。 けれども先生は妙に熱を入れ、子供をあやすのじゃなくて、泣き喚く機械を調
節するような手ぶりでいじっているのであったが、急にあきらめて投りだして、物も云わ....
「インテリの感傷」より 著者:坂口安吾
たと仮定して、その際、最低の生活を営む民族は先ず日本であろう。 国土と人口を調
節する最も素朴な方法は侵略という腕力作業であるが、これは必ず失敗する性質のもので....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
ことが、自分の思っている通りに現われているかどうかを瞬間に判断し、これを即座に調
節する能力、これは感性です。俳優にはこの感性というものが一番大事である。一番大事....
「寒鮒」より 著者:佐藤垢石
毛抜きを使用する必要はない、磨きの一厘柄で結構である。錘は、流速の様子によって調
節するのであるが、一匁から三匁くらいまでの間の錘が水底へつかないほど速い流れには....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
もの? 生きものとはなんであろう。そのもの自体の中に運動の原動力と、その運動を調
節する意志とを有する、魂があるもの。それは何ものにも係りを持たない。その足と大地....
「画室談義」より 著者:上村松園
十四あります。 明り障子とガラス障子の二枚戸にしたのは陽光の明暗強弱を適度に調
節するためで、それらの三方の外には一尺幅ほどの小さい外廊が廻らしてあり、それにか....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
に相反撥し相牽掣する。が、官僚はイツでも保守的であって、放縦危激な民論を控制し調
節するが常である。官僚が先へ立って突飛な急進の空気を醸成して民間から反対されたと....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
ェルトの出ばりがあります。これは、受刑者のちょうど口のなかに入るようにたやすく調
節することができます。このフェルトの用途は、叫んだり、舌をかみ切ったりすることを....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
呉れる。勿論|些の油断を許さない、刻一刻と移動して止まない体重の中心を、微妙に調
節するあらゆる筋肉の働と、集注的な強い意識とを必要とする。 一滴二滴と雨が落ち....