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「篤学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

篤学の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蘭学事始」より 著者:菊池寛
。 彼は、中津侯の医官である前野良沢の名は、かねてから知っていた。そして、その篤学の評判に対しても、かなり敬意を払っていた。が、親しく会って見ると、不思議にこ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
る。のみならず、算哲の身辺事情中には、全然動機の所在不明にして、天寿の終りに近き篤学者が、いかにしてかかる愚挙を演じたるものや、その点すこぶる判断に苦しむところ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
高弟で後に本居姓を継いだ大平翁は早く細君を失われた人であったと聞く。そこからあの篤学な大平翁も他の知らないさびしい思いを経験されたかもしれない。それにしても、内....
陸判」より 著者:田中貢太郎
陵陽の朱爾旦は字を少明といっていた。性質は豪放であったが、もともとぼんやりであったから、篤学の士であったけれども人に名を知られていなかった。 ある日同窓の友達と酒を飲....
読書法」より 著者:戸坂潤
5 論文の新しい書き方 6 校正 7 翻訳について 8篤学者と世間 〔付〕最近のドイツ哲学の情勢を中心として 序に代えて 「読....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
、ここへ来てもらおう」 「彦田博士?」 「君は、彦田博士を知らないのか。博士は、篤学なる化学者だ。そして極東薬品工業株式会社の社長だ。今、呼ぼう」 長官は、ベ....
新春偶語」より 著者:寺田寅彦
政府の大官には永い間どうしても分らなかったのである。故人北原多作氏のごとき少数な篤学の官吏の終生の努力と熱心によってようやく水産に聯関した海洋調査がやや系統的に....
埋もれた漱石伝記資料」より 著者:寺田寅彦
熊本高等学校で夏目先生の同僚にSという○物学の先生がいた。理学士ではなかったがしかし非常に篤学な人で、その専門の方ではとにかく日本有数の権威者だという評判であった。真偽は....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
かと心から恐れているのであります。それでお願いと申しますのは、この事実を申上げて篤学の皆様方の御研究の参考になって欲しいと祈るものでございます。謝恩会の席をかり....
血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
も、十分|胡麻化されるし、学者仲間には兎も角、世間に対しては、いかにも学殖のある篤学の士のように見せかける事は、易々たる事である。そんな訳で、先生の颯爽たる講義....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
にくいようでありますが、それだけ奥深く尊く、我々の文化の母胎は常にこういう専門的篤学者によってつくり出されつつあるのであります。あなた方はかような尊い学者のお仕....
『演劇』あとがき」より 著者:岸田国士
同君の、きわめて率直な感想をきくことができた。 最後に、演劇年譜であるが、少壮篤学の士中田耕治君に、非常に骨の折れる草案を作ってもらい、山田肇君に校訂をおまか....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
モンしているところへ図書館長が文化会の用件で現れた。 この老いたる館長は非常な篤学者ときいていたから、私はきいた。 「赤城山のツツジは山ツツジだそうですね」 ....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
識見に驚嘆した読売の編輯局は必ずや世に聞ゆる知名の学者の覆面か、あるいは隠れたる篤学であろうと想像し、敬意を表しかたがた今後の寄書をも仰ぐべく特に社員を鴎外の仮....
料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
烹が出来ないのは、そこに因があるのである。栄養食研究は、今後調理に深い関心を持つ篤学者が出て、いわゆる、一流の調理人以上が出て、栄養研究を進める道を講ずべきであ....