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簡潔
「簡潔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
簡潔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
。
聖書
一人の知慧《ちえ》は民族の知慧に若《し》かない。唯もう少し
簡潔であれば、……
或孝行者
彼は彼の母に孝行した、勿論《もちろん》....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
の地へ来てNホテルに泊っていることを聴いたので、早速訪ねて来た顛末《てんまつ》を
簡潔に述べた。小松というのは母方の実家の姓だと言った。彼は次男なので、その方に子....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
く怒漲《どちょう》し、そして彼の唇は絶えずぶるぶると痙攣していた。 「第一報は、
簡潔なのがいいぞ。しかし驚天地異の大報道であることについて遺憾《いかん》なく表現....
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
自分の寝椅子の方に手招《てまね》きすると、その耳に口をあてて、重要な援助事項を、
簡潔に依頼した。林田の赤かった顔色が、見る見るうちに蒼醒《あおざ》めて、話が終る....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
。 路加伝に依る山上の垂訓。六章二十節以下二十六節まで、馬太伝のそれよりも更らに
簡潔にして一層来世的である。 隠れたるものにして顕われざるは無しとの強き教訓。十....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
低声で何か真面目な打合せをすると、むす子は一ぱしの分別盛りの男のように、熟考して
簡潔に返事を与えた。老紳士は易々として退いて行った。その間かの女は、むす子がふだ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
終船に乗って海上に勤め、そして娘は店で老主人の代りに、手別けして働いている。娘は
簡潔に家の事情をここまで話した。そして、その船貿易を主張する店のもののことに就い....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
モグラ下士の横腹をついた。 「おい、報告に、議論は不用だ。見て明かな事実だけを、
簡潔に打電するのだ。――怪物どもが、こっちの方を透かして見ているぞ。早く無電を切....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
訳ではあるが、意義だけはほぼ通じることと思う。『永遠の生命』の一節は、説く所頗る
簡潔であるが、生命を『向上』と、『黙想』との二段階に分け、われ等の当面の急務とし....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
、小説の気品を美術品の如く観賞し得る高さにまで引きあげた努力も、口語文で成し得る
簡潔な文章の一つの見本として、素人にも文章勉強の便宜を与えた文才も、大いに認める....
「中毒」より 著者:織田作之助
く寂しさを、まぎらわしたいという気持も判るのだが、しかし、私は「重要なことは最も
簡潔に描くべし」という一種の技巧論を信じているから、例えば映画でも、息も絶え絶え....
「文学的饒舌」より 著者:織田作之助
ンを注射する度数が今までの倍にふえた。何をそんなに苦労するかというと、僕は今まで
簡潔に書く工夫ばかししていたので一回三枚という分量には困らぬはずだったのに、どう....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
する権利を決めるには事件を公然の争いとして、古の武者修行者のやり方にしたがって、
簡潔単純な一騎打ちによろうと思ったにちがいない。ところがイカバッドは敵のすぐれた....
「簡潔の美」より 著者:上村松園
能楽ほど沈んだ光沢のある芸術は他に沢山ないと思います。 能楽における、この
簡潔化された美こそ、画における押詰めた
簡潔美の線と合致するものであると思います。....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
大きくすると同時に、装飾と色彩を加えて、文体を豊富にしたが、この初版ではすべてが
簡潔であり、赤裸々であり、実際的でさえあった。力づよく要点に触れるほかは、いっさ....