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籍
「籍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
籍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
んでいた頃である。僕はもうあの頃から支那人にだけはなりすましていた。元来天下に国
籍くらい、面倒臭いお荷物はない。ただ支那と云う国
籍だけはほとんど有無《うむ》を問....
「河童」より 著者:芥川竜之介
の工場も見て歩きました。そのいろいろの工場の中でもことに僕におもしろかったのは書
籍製造会社の工場です。僕は年の若い河童の技師とこの工場の中へはいり、水力電気を動....
「彼」より 著者:芥川竜之介
書を眺めた時、悲しさよりもむしろはかなさを感じた。
「なおまた故人の所持したる書
籍は遺骸と共に焼き棄て候えども、万一貴下より御貸与《ごたいよ》の書
籍もその中《う....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
の癖、お徳はその男の名前も知らなければ、居所《いどころ》も知らない。それ所か、国
籍さえわからないんだ。女房持か、独り者か――そんな事は勿論、尋《き》くだけ、野暮....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
死んでしまったとか云う事でした。それから横浜へ帰って後、早速母に知れないように戸
籍謄本をとって見ると、なるほど袋物屋の言葉通り、田原町にいた時に生まれたのは、女....
「或る女」より 著者:有島武郎
った。その旅館というのは、倉地が色ざたでなくひいきにしていた芸者がある財産家に落
籍《ひか》されて開いた店だというので、倉地からあらかじめかけ合っておいたのだった....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
江戸留守居役で、母は九州の血を持った人であった。その間に生まれた母であるから、国
籍は北にあっても、南方の血が多かった。維新の際南部藩が朝敵にまわったため、母は十....
「星座」より 著者:有島武郎
のだった。ある小さな銀行の常務取締だったが、銀行には一週に一度より出勤せずに、漢
籍《かんせき》と聖書に関する書物ばかり読んでいた。煙草も吸わず、酒も飲まず、道楽....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
忌避の感情が持続していた。』しかしギリシア国土の征服後掠奪された貴重な芸術品や書
籍がたくさんにローマへ輸入され、またそれらと一緒に、この戦敗者ではあるが文化の方....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ので、私どものように帰幽後神として祀られるのは真正の神ではありませぬ。ただ神界に
籍を置いているという丈で……。尤も中には随分修行の積んた、お立派な方々もないでは....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
した。ところがこれほど凝った禅も、浅草の淡島堂にいた時分には、天台宗になって、僧
籍に身を置くようになりました。しかしてその時「本然」という名を貰ったのでした。父....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
トに手紙を送り、「もし事変の起るようなことでもあったら、そこに置いてある自分の書
籍を忘れずに取り出してくれ。これらの書
籍は旧に倍しても珍重するから」と書いてやっ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
一切お構いなしということになる。自然は死を好む。自然は罰せぬ。 大切なものは戸
籍だ。人を護るものはこれだ、戸
籍だ。人は戸
籍に登録されているために貴いのだ。戸
籍....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
に軍事研究団反対の気勢を挙げてほしいと言う。私は、卒業の時期が延びて、まだ学校に
籍があって雄弁会に関係して居たものだから、雄弁会主催という事で学生大会をやった。....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
した。労働農民党分裂のさいできた労農派、日労系、社民系は現在でも社会運動史上の戸
籍とされているが、私は日労系とされている。 この戦前無産政党時代、私はずっと組....