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籠城
「籠城〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
籠城の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
った。
「そうしてその仮定と云うのは、今君が挙げた加治木常樹《かちきつねき》城山
籠城調査筆記とか、市来四郎《いちきしろう》日記とか云うものの記事を、間違のない事....
「蠅男」より 著者:海野十三
木乃伊めいたものであった。 この奇怪な蠅の死骸は、果して何を語るのであろうか。
籠城準備 ――二十四時間以ないニ、ナんじの生命ヲ取ル。ユイ言状を用意シテ置け。....
「海底大陸」より 著者:海野十三
としめて、外界からの交通が出来ないようにした。 「これでいい。とうぶんこうして、
籠城したままで善後策を考えるんだ」 クーパーは、どっかと廻転椅子の上にこしをお....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
馬の摂政オドワカルは、東ゴートの王テオドリッヒとの戦いに敗れて、ラヴェンナの城に
籠城し、ついに和を乞うた。その和約の席上で、テオドリッヒは家臣に命じ、ハイデクル....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
要塞として独立し、侵入軍との間に、火の出るような攻防戦が出来ることは勿論、長期の
籠城にも耐え、本国のレッド宮殿との連絡も取れ、ワシリンリン大帝とも電話で話ができ....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
がなかった。 しかしながら、博士も木石ではない。一週間も二週間もこんなところに
籠城しているのに飽きてきた。 4 或る日、博士は瓶詰のビスケットと、....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
、木戸を開いて切って出づべき矢種はないので、逸雄の面々|歯噛をしながら、ひたすら
籠城の軍議一決。 そのつもりで、――千破矢の雨滴という用意は無い――水の手の燗....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
あります。その頃三浦一|族は小田原の北條氏と確執をつづけていましたが、武運拙く、
籠城三|年の後、荒次郎をはじめ一|族の殆んど全部が城を枕に打死を遂げたことはあま....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
めると、連れの三人はもう帰ったというので、治三郎も早々に帰った。山へ帰れば一種の
籠城である。八百屋お七の夢などを思い出している暇はなかった。 十五日はいよいよ....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
斎という医家の許に同居していたので、草根木皮の調合に一通り心得が有るところから、
籠城中は主に負傷者の手当に廻っていた。 それが秀頼公初め真田幸村等の薩摩落とい....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
出す。 このアトリエの一屋を棲霞軒と称ぶ。私はあまり人様と交際もしないで画室に
籠城したきり絵三昧に耽っているので、師の竹内栖鳳先生が、 「まるで仙人の生活だな....
「健康と仕事」より 著者:上村松園
ばならぬ数十点の大作を完成させる必要上、私はどうしても長寿をかさねてこの棲霞軒に
籠城する覚悟でいる。生きかわり死にかわり何代も何代も芸術家に生まれ来て今生で研究....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
やら悔恨やら疑惑やらが三方四方から押寄せて来て、あたかも稲麻竹葦と包囲された中に
籠城する如くに抜差ならない煩悶苦吟に苛まれていた。 二葉亭の日記の数節を引いて....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
のだが、同様に、山に登っても仕方がないような気がする。 それに糧食も、一日分の
籠城で、少し予定に狂いが来ているはずである。私は帰ると言い出した。慎太郎さんもす....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ない。全く水がないのです。大なる高塀で厳重に取囲まれてあるから、敵が攻めて来ても
籠城して居るにはごく都合がよく出来て居るに拘わらず、そのうちに水の出る所のないと....