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籠目
「籠目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
籠目の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
した場合がそうである。したがってまた「いき」である可能性をもっている。しかるに、
籠目《かごめ》、麻葉《あさのは》、鱗《うろこ》などの模様は、三角形によって成立す....
「旅愁」より 著者:横光利一
に擦らし擦らし歩いていった。
矢代の足先きに花のようなものや、道と芝生の境いの
籠目の金がひっかかったりした。少しわき道をしたために、これだけ道を迷うとはどうい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん》がありますけれど、それには火が入っておりません。 自在鉤《じざいかぎ》には
籠目形《かごめがた》の鉄瓶がずっしりと重く、その下で木の根が一つ、ほがらほがらと....
「半日ある記」より 著者:寺田寅彦
。墓前花堆うして香煙空しく迷う塔婆の影、木の間もる日光をあびて骨あらわなる白張燈
籠目に立つなどさま/″\哀れなりける。上野へ入れば往来の人ようやくしげく、ステッ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
とうにふしぎなひとだわ」 パパがいつになくおどけた調子でいった。 「頬っぺたに
籠目《かごめ》のようなものがついている。だいこんのことだから、そのへんの野菜籠の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
になると、間断なく、どこからともなく、火箭を城内へ射込んでいた。 矢ジリの尖を
籠目とした火舎の中に、油脂をつめた物である。その鏑矢に似たものを、強弓の達者が放....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
苔の陥し穽がするすると腰のあたりまで引き入れてしまう。頭の上では偃松の枝が手早く
籠目を組んで、素知らぬ顔をしている。一時間は過ぎ去ってしまったが、私達は未だ偃松....