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「籤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
籤の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
和泉屋へ遊びに来たと云う事がわかった。幸《さいわい》、その侍の相方《あいかた》の
籤《くじ》を引いた楓は、面体《めんてい》から持ち物まで、かなりはっきりした記憶を....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
日の朝、僕が学校の事務室へ行った時には、もう僕たちの連中が、大ぜい集って、盛んに
籤《くじ》をこしらえていた。うまく紙撚《こより》をよれる人が少いので、広瀬先生や....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
の場所へ、夫人に来て貰うように、無邪気な競争さえ始めるのだった。「じゃあなた方に
籤《くじ》を引いて貰おう。」――将軍はこう云ってから、もう一度少将に笑顔《えがお....
「或る女」より 著者:有島武郎
も、木村の親友でいらっしゃるのですから、近い他人ですわね。古藤さん、あなた貧乏|
籤《くじ》を背負い込んだと思《おぼ》し召《め》して、どうか二人《ふたり》を見てや....
「星座」より 著者:有島武郎
いのだ。その呪いの的になる人は時々変りはしたけれども、どういうものかおせいは貧乏
籤《びんぼうくじ》をひいた。露ほどの覚えもないことをひがんで取って、奥様一流の針....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
しごいて貰ふ。 そこで術者は、客席へ出て花の名を書いた紙を集める。しかし、客が
籤へ書いた全部の花を造るのは容易ではない、といふので、そのうちから一本だけを客に....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
|日が来た。その夜、カフェ・ネオンの三階に於て、またまた惨劇が演ぜられた。不幸な
籤を引きあてたのはふみ子という例の年増女給だった。殺害状況は、前の春ちゃんの惨殺....
「断層顔」より 著者:海野十三
能ト認ムル者五名、不可能ト認ムル者四名トナリタリ。(数字抹消)事ハ決マリタリ。抽
籤ノ結果、碇曳治ヲ隊員第四十号トシテ登録スルコトヲ、本会議ハ承認セリ。余事ハ交川....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
さん。この上は誰か一人、この艇から下りて頂かねばなりません。それで公平のために抽
籤をします。赤い印のある
籤を引いた方は、貴い犠牲となって、この窓から飛び出して頂....
「雷」より 著者:海野十三
。それは全く思いがけない懐しい妹の笑顔だった。もちろん英三も共に無事だった。悪い
籤を引き当てたのは、実にこの奇抜な殺人計画をたてた悪人北鳴四郎があるばかりだった....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
というきついお達しを急に思いだしては手を戻すのであった。 「ああ辛い。とんだ貧乏
籤をひいたものだ。あの日本の小猿め、早くくたばっちまえばいいものを。そうすれば俺....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
ているのは細工飴の店で、大きな瓢箪や橋弁慶なぞを飴でこしらえて、買いに来たものは
籤を引かせて、当ったものにそれを遣るというので、私などもよく買いに行ったものだが....
「明日」より 著者:井上紅梅
んだ灯火の下に寶兒の顔を照してみると、桃のような色の中に一点の青味を見た。「おみ
籤を引いてみた。願掛もしてみた。薬も飲ませてみた」と彼女は思いまわした。 「それ....
「端午節」より 著者:井上紅梅
太は慌てて語をついだ。 「節句が過ぎて八日になったら、わたしゃ……いっそのこと富
籤でも買った方がいいと思いますわ」 「馬鹿な! そんな無教育なことを言う奴がある....
「迷信解」より 著者:井上円了
易筮のごとく人の決心を定むるに過ぎぬ。その中にて最も多く行わるるは、元三大師の百
籤である。余がかつてその鬮を入れたる箱を見しに、寸法に一定のきまりがありて、その....