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米問屋
「米問屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
米問屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
。現にこの間この石河岸から身を投げた男なぞも、同じ柳橋の芸者とかに思をかけたある
米問屋の主人の頼みで、あの婆が造作もなく命を捨てさせてしまったのだそうです。が、....
「栗の花の咲くころ」より 著者:佐左木俊郎
どうしても出来なかった。 嘉三郎は、途中、しばらく躊躇《ちゅうちょ》してから、
米問屋《こめどんや》に這入った。ちょうど折よく主人は家にいた。そして嘉三郎はすぐ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
正月の末にお通を目見得にやった奉公先は向島の寺島村の寮で、この寮の主人は霊岸島の
米問屋の三島であることが判った。 この頃は諸式|高直《こうじき》のために、江戸....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
目の橋の近くだ。そこには親子三人暮らしの気の置けない家族が住む。亭主多吉は深川の
米問屋へ帳付けに通っているような人で、付近には名のある相撲の関取も住むような町中....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
俳諧ですとさ。」 多吉夫婦はそういう人たちだ。 十年一日のように、多吉は深川
米問屋の帳付けとか、あるいは茶を海外に輸出する貿易商の書役とかに甘んじていて、町....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
》、大戸前の表の戸を、すっかり下ろして、灯という灯を、ことごとく消してしまった、
米問屋に向って、バラバラと投《ほ》うりつけ、すさまじい憎悪の叫喚《きょうかん》を....
「杉垣」より 著者:宮本百合子
語られている。慎一の心には切実にそれが触れた。志保田の親父は大正九年の暴落のとき
米問屋の家を潰してしまっているのであった。 この前のヨーロッパ大戦の時代と現在....
「一九二七年春より」より 著者:宮本百合子
から行って寝よう」 キ「眠らせませんよ」 きみ子 びわ師がいい人、 ○みどり
米問屋の女房、その手下の男との話 「さよう、さよう」 「いくら私共が御迷惑をかけ....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
は、夕方ちかくであった。 大釜をそこへおくと、同苦坊は、またすぐ深川の佐賀町の
米問屋まで、幾俵かの米を取りに行った。 彼が、一年中の托鉢に得た浄財は、ほとん....