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「米麦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

米麦の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山椒大夫」より 著者:森鴎外
《ゆら》の港に来た。ここには石浦というところに大きい邸《やしき》を構えて、田畑に米麦を植えさせ、山では猟《かり》をさせ、海では漁《すなどり》をさせ、蚕飼《こがい....
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
躍り込み、絹や木綿を引き散らして窓や轅《ながえ》や方々に引っかけ、穀物の市場では米麦や穀類を滝のように浴び、瀬戸物市場では小鉢を滅茶滅茶に打ち壊《こ》わし、花市....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
|村方の宅地と開墾地とには定見取米、山地には木租というものを課せられた。もとより米麦に乏しい土地だから、その定見取米も大豆や蕎麦や稗などで納めさせられたが、年々....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
これでした。 それは東京に住む東京人に限りません。十七年来村住居の私共だって、米麦つくらぬ美的百姓は同様です。「或る百姓の家」を出した江渡幸三郎君のような徹底....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
文次郎であります。 自分の子供を、先から先からと失って行った文次郎は、その愛を米麦に向って注ぎました。 子を思う涙が、米や麦にしみて行きました。人を愛する心....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
立て、或は車なんどを曳いて普《あまね》く府下を横行なし、所々にて救助を得たる所の米麦又は甘藷《さつまいも》の類《たぐひ》を件《くだん》の車に積み、もて帰りて便宜....
秦の出発」より 著者:豊島与志雄
三千人の凍餓死者を出したことも珍らしくない。彼等をすべて農村へ帰農させるべきだ。米麦の耕作の合間には、棉を栽培してもよかろうし、豚を飼育してもよかろう。もしも棉....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
り考えれば必ずしも悪い意味のみでなく、延《の》びひろがり繁《しげ》る意味である。米麦《こめむぎ》を蒔《ま》いた田畑に米麦がよく繁茂するのも、害草が繁茂するのも、....
外米と農民」より 著者:黒島伝治
れる米には一斗に二升の平麦が添加されることになった。七分三分、あるいは六分四分に米麦を混合して常食としている農民は、平常から栄養摂取を十分にやっているわけだが、....
おりき」より 著者:三好十郎
は、やるべし。そんだけだ。ほかの者が理屈言ってる間に、ばさま手を出しちゃってる。米麦増産だあとなったら、黙あって、あくる日から自分だけ、今迄、朝五時に畑さ出てい....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
はいずれもこの手杵の操作をその間拍子に用いている。その臼には大小の種類があって、米麦でいうならば粡搗から精白を経て、是を粉にしてしまうまで、以前はことごとく搗臼....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
われるが、そういう中でも北陸の各県から、主として海で採ったものを持ちこんで、麻や米麦などの内陸の産物と、交易したものがもっとも有名で、わたしたちはこれをボッカと....