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粒選り
「粒選り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粒選りの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
、と言って事もなげにその我儘の願いを聞き容れてやった。御供は神崎式部はじめ、家中
粒選りの武士三十人。 そのお供の人数の中に、二人の少年が、御次男のお話相手とし....
「二科展院展急行瞥見」より 著者:寺田寅彦
それが浜の真砂の一つ一つの個性のような個性では専門家以外には興味は稀薄である。一
粒選りの宝石の個性を並べてもらいたいというのが吾々のようなものの勝手な希望である....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
いうに、問屋が製造家をあまりに攻めすぎるからではなかろうか。 私は昨年から、一
粒選りのイチゴを最上のザラメを用いて、一缶につきおよそ三四銭余計にかけて三十五銭....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
たりはもう芽を吹きだしてまいりました。」 「おお、そうか」と上人はいった。「種も
粒選りであったし、日もよかったし、気分もすぐれていたし、それにここの畑土は肥えて....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
旅にも、五人、七人はついている、と考えねばならぬ――その、五人、七人の人数も、一
粒選りの腕利きであろう――ところで、わしは、久しく竹刀さえ持たぬし、気は、若い者....
「好きな髷のことなど」より 著者:上村松園
ました。この間内から大倉男爵や横山大観さんなどの歓送迎会などの席上で、京都でも一
粒選りの美人を随分見る機会がありましたが、目が美しいとか生え際がいいとか、口許が....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
一団体を称してナムギャル・ターサンというて居る。
この貴族僧侶はその顔容まで一
粒選りの綺麗揃いで、その生活の有様は実にチベット国における僧侶中の最高等のもので....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
臣とはいえ、ここまで籠城を堅持し、「城と共に」の義を捨てなかった者だけに、いわば
粒選りの剛の者どもであった。 一味の助勢が加わっても、彼はまだ屈しない。せめて....