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「粗密〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

粗密の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
映画時代」より 著者:寺田寅彦
は群衆の使い方が拙である。おおぜいの登場者の配置に遠近のパースペクチーヴがなく、粗密のリズムがないから画面が単調で空疎である。たとえば大評定の場でもただくわいを....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
する罪および国事犯に関する条規を刑典中に見るに至った。 九 大津事件 法の粗密に関する利害は一概には断言し難いものであるが、刑法の如き、特に正文に拠《よ》....
蓄音機」より 著者:寺田寅彦
普通の和製のレコードとヴィクターのと見比べて著しく目につく事は盤の表面のきめの粗密である。その差はことに音波の刻まれた部分に著しい。適当な傾きに光を反射させて....
歳時記新註」より 著者:寺田寅彦
し、残ったのは純粋な炭素と灰分とが主なものである、これがすなわち木炭である。質の粗密によってあるいは燃え切りやすいのもあれば、燃えにくく消えやすいのもある。いず....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
よりも人口が多く、また米産国は麦産国よりも人口が多い。しかし彼らの幸福は、人口の粗密にも、国の貧富にも、国の新旧にも依存せず、人口と食物とが相互にとる比率に依存....
日記」より 著者:宮本百合子
を幾杯もかえる。花を作ることに関連して、いろいろ面白いことを云った。例えば、土の粗密の比と云うことなど。小さい種には土をこまかにする必要があり、大きい種に土をこ....
経世の学、また講究すべし」より 著者:福沢諭吉
際には行われ難き事なれども、もしも諸方に行わるる政談演説を聴きて、その論勢の寛猛粗密を統計表につくりて見るべきものならば、そのいよいよ粗暴にして言論の無稽なる割....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ると、形の上からも矮鶏の軟らかさに対して剛柔の対比にもなるし、また、仕事の上では粗密とか強弱などの調和も見せられる、これは話して見ようと思い、その事を話すと、 ....
高野豆腐」より 著者:北大路魯山人
てきた。従って買い方にも注意を要する。質のよいものほどよい色をしているし、肌にも粗密の差があるから、買いなれないとわからないので経験を要する。 しかし、高野豆....
八寒道中」より 著者:吉川英治
たが、この女は、一見してそうでなかった。三五兵衛の癖として、女を見ると、すぐ肌の粗密が直覚にのぼる。それから容貌にうつるのだった。 「おや、この女は歯が白い?」....