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粗酒
「粗酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粗酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
もの、とうてい、お対手は出来申さず候。ついてはおわび旁々、おちかづきのしるしに、
粗酒一|献さしあげたく候間、拙邸までおこし下さらば腰本治右衛門、ありがたきしあわ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
振舞の時のしたくなぞを始めた。客は宿役人の仲間の衆。それに組頭一同。当日はわざと
粗酒一|献。そんな相談をおまんにするのも、この清助だ。 青山、小竹両家で待たれ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
まんは、場合が場合だから、たとい客の頼みがないまでも、わざとしるしばかりに一献の
粗酒ぐらいを出すがよかろうと言い出した。それには古式にしてもてなしたら、本陣らし....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
様にお祝儀を申上げ、われらとても心祝いに、この鯉魚を肴に、祝うて一献、心ばかりの
粗酒を差上げとう存じまする。まず風情はなくとも、あの島影にお船を繋ぎ、涼しく水も....
「三国志」より 著者:吉川英治
あるという劉皇叔におわさずや。遠路の途中をおなぐさめ申さんがため、いささか粗肴と
粗酒を献じたく、これまでお迎えに出たものです。何とぞお納めをねがいたい」 ※統....