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粟立つ
「粟立つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粟立つの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あやかしの鼓」より 著者:夢野久作
それを通じてわかる「あやかしの鼓」の魅力……この世の事でないと思うと私は頸すじが
粟立つのを感じた。 私は殆んど最後の勇気を出してきいた。 「じゃ全くわからない....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
にして、言い放つ、浪路の目つきに触れると、甚太郎は、竦然《しょうぜん》と、肌が、
粟立つのをすらおぼえるのだ――
――おお、何という恐ろしい、女子の執念であるの....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
い。成る程そうかと合点が行きます。合点が行ったら八万四千の。身内の毛穴がゾクゾク
粟立つ。そんじょ、そこらの地獄の話じゃ……チャカポコチャカポコチャカポコチャカポ....
「青年」より 著者:森鴎外
rte-pointe の中で、己を思っているのではあるまいか。 純一は忽ち肌の
粟立つのを感じた。そしてひどく刹那の妄想を慙じた。 馬鹿な。己はどこまでおめで....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
どこかの隅に、肉の眼には見えない異様な目撃者があったのを思うと、たまらなく総身に
粟立つのを覚えるのだった。が、次の瞬間、その恐怖はよりいっそう濃くされて、彼は失....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
へすべり落してしまったことがあった……。 野面は青黒く暮れかかっていた――背が
粟立つほど、底寒かった。 健達の、このS村は、吹きッさらしの石狩平野に、二、三....
「帯広まで」より 著者:林芙美子
あるじ》に尊敬と熱愛を持っている夫の日夜焦々している姿を見ると、伊代の身心には、
粟立つような寒気と嫉妬が吹き出た。九太と結婚してもう三年であった。伊代にとって、....