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精微
「精微〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
精微の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
というのである。 燃焼している間に、太陽の組成分中で最も揮発性のもの、また最も
精微なものが失われる。そうして、そういうものが集まって微塵となり、この所在が黄道....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
語、旧約全書の歴史などに通ぜねば出来ぬ事であるし、且つこの夜話の目的としては余り
精微の点に入り過ぎるから、ここにはその論点を紹介することを略するが、この問題の詳....
「春六題」より 著者:寺田寅彦
にある或る「個性」の胚子を認めんとしているものもある。化学的の分析と合成は次第に
精微をきわめて驚くべき複雑な分子や膠質粒が試験管の中で自由にされている。最も複雑....
「蓄音機」より 著者:寺田寅彦
た。精妙ないいものの中から、そのいいところを取り出すにはやはりそれに応ずるだけの
精微の仕掛けが必要であると思った。すぐれた頭の能力をもった人間に牛馬のする仕事を....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
環境の変化に適応せんとする不断の意識的ないし無意識的努力はその環境に対する観察の
精微と敏捷を招致し養成するわけである。同時にまた自然の驚異の奥行きと神秘の深さに....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
ここかしこに不思議なる金属の細片の小さき山。あるものはぜんまいの如く、あるものは
精微なる歯車の形せり。これ等皆あたかも機械仕掛の玩具中より取外せしものゝ如し。 ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
もみるべからず、「公輸子の巧」あるもさぐるべからず、声もなく臭もなく、実に妖怪の
精微、かつ至大なるものなり。 この
精微至大の体、ひとたび動きて二象を現ず。その....
「将来の日本」より 著者:中江兆民
てもってわが邦《くに》の制度文物、異日必ずまさになるべき云々の状を論ず。すこぶる
精微を極め、文辞また婉宕《えんとう》なり。大いに世の佶屈《きっくつ》難句なる者と....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
工万学究帰。 (学問文化は急速に進むことはかつてない。各種の職人やあらゆる学問は
精微をきわめ、波の上をレールもなく汽船にのせて汽車はゆき、雲の上に船らしきもの〈....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
ろいことである。このほかに、「石竹を持てる男の像」、「侍従官の像」等があり、共に
精微を極めたものである。日本では故岸田劉生が一時これらの画家に心を傾倒して模倣し....