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精髄
「精髄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
精髄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
この筆を続けて行く。 私の個性は私に告げてこう云う。 私はお前だ。私はお前の
精髄だ。私は肉を離れた一つの概念の幽霊ではない。また霊を離れた一つの肉の盲動でも....
「函館の大火について」より 著者:寺田寅彦
いかにして火勢を、食い止めないまでも次第に鎮圧すべきかということでも、現代科学の
精髄を集めた上で一生懸命研究すれば決して絶対に不可能なことではないであろう。 ....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
て、ほんとうに波止場に寄せる潮のにおいをかぐような気持ちを起こさせる。発声映画の
精髄をつかんだものだという気がする。これと同じようなことをドイツ人日本人がやれば....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
十八、九、鼻高く眼涼しく、美少年であって且つ凛々しい眼の配り方足の運び方、武道の
精髄に食い入ったものである。 「何んのこれが白痴なものか」 駿河守は一眼見ると....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
いる、論理の特殊な一現象形態に外ならない。――論理とは外でもない意識の骨髄であり
精髄なのである。 (論理は併し単に意識に外ならないことの一つの結果に過ぎないので....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
らないことを、まず第一に注意せねばならぬ。最もよく読まれた『善の研究』も、学術的
精髄と云えばその直接経験だと呼ぶことが出来る。今日にまで一貫しているその直接経験....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
衛の任務を尽し、遂にその職に殉じたる警察官の行績は遺憾なく警察精神を顕現し吏道の
精髄を発揚せるもの」だという。この際警察精神の顕現が吏道(多分警察官の)
精髄の発....
「ドイルを宗とす」より 著者:甲賀三郎
一つあり、而してそれのみが可能なり」という一節に敬服した。この一事こそ探偵小説の
精髄であり、卑しくも探偵作家を以って任ずるものの、起稿第一に考えなければならない....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
し、このことについては著しい進歩が彼に現れて来た。仕事が多くなればなるほど、その
精髄を掴む彼の能力が増して来るように思われた。そして、夜どんなに晩くまでシドニー....
「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
溢した「人間美」が後光を放っているではないか。 それが日常生活に於ける人間美の
精髄ではないか。 「天神丸ヨーイ。デエコン煮えたかア――」と怒鳴る船乗の声は、永....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
った。つまり、桂昌院の孫である。この家宣の霊廟が元禄の文化を象徴し、その建築美の
精髄を集めた文昭院である。明治になって宮中に豊明殿を造営する時、その結構様式をこ....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
のおぼろげな記憶をたどって、点茶、生花、およびそれらが教えるくさぐさの文学芸術の
精髄のことどもを、それからそれへと書きもて行った結果が『ザ・ブック・オヴ・ティー....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
に放列を敷く古きセシルの一味である。十六世紀が終わるまでの、これがイギリス政情の
精髄であった。しかし、それも妥協と激闘の混交で複雑化していることにおいて、当時の....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
せた、美しい形は
今見る美の泡沫の影に過ぎない。
己があるだけの力の発動、感情の
精髄、
傾倒、愛惜、崇拝、悩乱を捧げるのは、
お前だ。
メフィストフェレ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
しょう。で、多少とも年代的に知って置かないと飛んだ恥をかくことになります。民謡の
精髄というものはやはりその土地で生れたところに生命があるのですからね。樺太本斗の....