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糊気
「糊気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
糊気の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
髪《そくはつ》だった。癖のない濃い髪には薪《たきぎ》の灰らしい灰がたかっていた。
糊気《のりけ》のぬけきった単衣《ひとえ》も物さびしかった。その柄《がら》の細かい....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
らしい、気の抜けた身の持方。裾短《すそみじ》かで袖《そで》は肱《ひじ》より少い、
糊気《のりけ》のある、ちゃんちゃんを着て、胸のあたりで紐《ひも》で結《ゆわ》えた....
「源氏物語」より 著者:紫式部
われたが、それはここだけのことで、着手が悪いからである。陰気な黒ずんだ赤の掻練の
糊気の強い一かさねの上に、贈られた柳の織物の小袿を着ているのが寒そうで気の毒であ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
った時には、まだそとは明るかったが、蚊のうなりがぶんぶん聞えていた。宝鏡先生は、
糊気のない、よれよれの浴衣の襟をはだけ、胸毛をのぞかせて出て来たが、土間に立って....