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糜
「糜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
糜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
は如何に物質の精神を支配するかを語るものである。彼はまず水浴している。それから乳
糜《にゅうび》を食している。最後に難陀婆羅《なんだばら》と伝えられる牧牛の少女と....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ょうどう》される時には、牧牛《ぼくぎゅう》の女難陀婆羅《むすめなんだばら》の、乳
糜《にゅうび》の供養《くよう》を受けられたではないか? もしあの時空腹のまま、畢....
「薄明」より 著者:太宰治
てその眼蓋を手で無理にこじあけて中の眼球を調べて見ると、ほとんど死魚の眼のように
糜爛《びらん》していた。これはひょっとしたら、単純な結膜炎では無く、悪質の黴菌《....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
集められている。その中を記者は、昂然と肩をそびやかして、電車道に出たのであった。
糜爛《びらん》する浅ましい姿 記者はこうして、九月初めから十月|半《なかば》ま....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
おのずから行われるのだ。若し然しその人の個性がその事があったために分散し、精神が
糜爛し、肉慾が昂進したとするならば、もうその人に於て本能の統合は破れてしまったの....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
灼く。日本家屋は倒壊し、それによる被害者は少なくなかった。熱線は、身体の露出部に
糜爛を生じ、また薄いシャツや硝子は透過して、熱作用を及ぼすのである。 広島の死....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
たのだ。殺してくれるな」 寿が法を解くと、三人は再び正気に復った。 天使
糜竺は東海の※というところの人で、先祖以来、貨殖の道に長けているので、家には巨万....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
たらありゃしない。ベッ、おゝ嫌だ」 おかみは顔をしかめた。 古井戸から上った
糜爛した死体、それは三年前の話だったけれども、岸本は余り好い気持がしなかった。 ....
「運命」より 著者:幸田露伴
、疎者之を続げども堅からずと、是殊に理有る也となし、燕の兵を挙ぐるに及びて、財を
糜し兵を損して而して功無きものは国に謀臣無きに近しとなし、願わくは斉王を釈し、湘....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
しさと怖ろしさとに迫られては筆をとった。霖雨のじめじめしい六月が来た。その万物を
糜爛せしめるような陰鬱な雨は今日も今日もと降りつづいた。湿めっぽいうっとうしい底....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
に舞い戻ってはね転がった。すると、時計の直しが見つからないで剛腹をかかえ込んだ、
糜れた脂っぽい眼付の男も、同じように樫の木のように固たそうな脛を投げ出して寝転ん....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
の側にはさらし粉が入ったバケツが三つも並んでいた。イペリットのような皮膚に対して
糜爛性の毒瓦斯が襲来したときには、その上に撒いて消毒するためだった。 表通りを....
「空襲警報」より 著者:海野十三
どうだろう。お前たちは穴のあいた靴を履いて、往来を歩いている。そこへ敵の飛行機が
糜爛性の毒瓦斯イペリットを落した。さあ漂白粉をバケツに入れてその上に撒かないと、....
「越後の闘牛」より 著者:佐藤垢石
相手を睨めた。 その途端に、わが牛の鼻を抑えていた飼主は呼吸をはかって互いに鼻
糜を抜いた。鼻
糜を抜くや戛然たる響きが見物席へ伝わった。火を発するのではないかと....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
聖慮に出でたとは云え、自身法王の位を授かりて傲然朝に臨み、皇族を残害し、国用を濫
糜しただけでも、既に以て許すべからざる罪を犯したものであった、彼の虐政のいかに盛....