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糞便
「糞便〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
糞便の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、むしろ、乾燥びた蟯蟲の死体のようでもあり、また、不気味な鞭毛蟲が排泄する、長い
糞便のようにも思われるのだった。そして、その生因が、はたして内部にあるのか外部に....
「上海された男」より 著者:牧逸馬
《ドア》の前に立った。外部からは把手《ハンドル》一つで訳なく開けることが出来た。
糞便と人体の悪臭がむっと鼻を打った。真暗な奥の薄敷《アンペラ》と麪包《パン》屑の....
「モルモット」より 著者:細井和喜蔵
叩いて叱ってやったら、何時とはなしにそれも覚え込んだのであろう自分の小舎以外では
糞便をしなくなった。 「モルちゃんはいい仔だねえ、おしっこすること覚えたの? か....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
の老婆の群のよう。 壁ぎわや太い柱の陰に桶や馬穴が汚物をいっぱい溜め、そこらに
糞便をながし、骨を刺す異臭のなか 「助けて おとうちゃん たすけて 「みず 水だ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
あり、賢者たるまでにばかであり、不潔なるまでに詩的であり、神々の上にうずくまり、
糞便《ふんべん》の中に飛び込んで星を身につけて出て来る。実にパリーの浮浪少年は小....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
しかに湿っていても、これは神秘な書物だから汗をかいているのだなと考える。印度では
糞便の始末を指先でするほどだから言語も多少は臭いなど自ら言いきかすのであった。 ....
「蔵の二階」より 著者:豊島与志雄
り、子供達にもあまりいじらせず、いつも身辺で遊ばせ、夜は抱いて寝る。二階の隅に、
糞便用の砂の箱を置き、それの掃除はいつも自分でする。猫もまたすっかり彼女になつき....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
ミサン連を三人もつれてもどつて昼食をたべさせ、夕方までギャア/\バタ/\泣いたり
糞便をたれたり大変な騒ぎをやらかす。 サヨナラもタダイマもオハヨウも、その他親....
「お奈良さま」より 著者:坂口安吾
ものとしているのです。オナラぐらいという考え方が特に許せないのです。一歩すすめて
糞便でしたら、あなたも人前ではなさらないでしょう。あなたのオナラは軽犯罪法の解釈....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
作の気持はわかる。けれどもいかに血をわけた弟にせよ、鼻ヒゲをたてた中年男が病人の
糞便の始末を職業とするのは適当だとは思われない。大伍は若年のころは放浪癖があって....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
胸の悪くなるものはあり得ない。彼らは決して手を洗わず、また魚の腐った残物や子供の
糞便を決して掃除しない。パラスは云う、この記述から推せば、彼らの小屋《コルト》の....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
》繊維は如何《いか》に調理するも人の胃腸中に消化せられずまた体中に吸収せられず、
糞便となりて体外へ排泄《はいせつ》せらるるものなるがその他は皆な人体の営養に必要....