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紀文
「紀文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紀文の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
はそれとして、日本の上流社会の一番ドエライところを代表したのがこれ位のところで、
紀文《きぶん》や奈良茂《ならも》の昔語りよりも大分落ちるようである。 この百万....
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
云う動議にほかならんのであります。諸君の御存じのブランデスと云う人の書いた十九世
紀文学の潮流という書物があります。読んで見るとなかなか面白い。独乙《ドイツ》の浪....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、学者として、詩人として知られて居ります。死して文達公と諡されましたので、普通に
紀文達とも申します。 この著作は一度に脱稿したものではなく、最初に『※陽続録』....
「家」より 著者:島崎藤村
繭を土台にして、慰みに子供の玩具を考案している。こんなことを叔父に語った。正太は
紀文が遺したという翫具の話なぞを引いて、さすがに風雅な人は面白いところが有る、と....
「化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
の腹鼓」がある。この現象は現代の東京にもまだあるかもしれないがたぶんは他の二十世
紀文化の物音に圧倒されているためにだれも注意しなくなったのであろうと思う。ともか....
「金属人間」より 著者:海野十三
たにこま》が、頭の中からひねりだしたもの。 花形大夫《はながただゆう》の二十世
紀文福茶釜は、じつは彼が新宿《しんじゅく》の露天《ろてん》で、なんの気なしに買っ....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
ば、秀吉やナポレオンやの生涯は詩的であるが、徳川家康の成功は散文的だ。同様にまた
紀文《きぶん》大尽の成金は詩的であって、安田善兵衡の勤倹貯金はプロゼックだ。仏蘭....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
銭を車に積んで切通しを飛んだ、思案入道殿の方が柄が大きい。……その意気や、仙台、
紀文を凌駕するものである。 と、大理石の建物にはあるまじき、ひょろひょろとした....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
封を切って投げ出したものですから、その、燦爛たる光景はまた見物です――大にしては
紀文なるものが、芳原《よしわら》で黄金の節分をやった時のように。小にしては梅忠な....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は多くはないが、それでも一万両の刺身を買い占めた者は江戸開府以来いまだあるまい。
紀文、奈良茂《ならも》の馬鹿共といえどもよくせざるところ、鐚の計画の奇抜なるには....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
だことがあるか。十世紀以上の間活動し創造しつづけてきた民衆、ゴチック芸術や十七世
紀文化や革命によって世界を風靡《ふうび》した民衆、それをどうして誹謗《ひぼう》し....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
いあったかというようなことは僕といえども明瞭には知らぬ。とまれ素晴らしい額であり
紀文、奈良茂、三井、三菱、ないし藤田、鈴木などよりもっともっと輪をかけた富豪であ....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
いう、厭な噂も耳にしたので彼は益※|焦心した。 「仮りにも俺に楯突こうという者、
紀文の他にはない筈だ」 いったい其奴は何者であろう? 自尊の強い性質だけにまだ....
「「はつ恋」解説」より 著者:神西清
静かな深い憂愁が、ロシア十九世
紀文学の特質を成していることは、今さら言うまでもなく周知の事実です。しかしその憂....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
屋という花屋になっているところが竹内時計店、そのとなりが大新、それからランプ屋、
紀文という瓦せんべ屋となっていたが今は大新しか残っていない。陶雅堂というせと物屋....