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紅葉の
「紅葉の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紅葉のの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
っているのでしょう。それからあなたの心の中《なか》にも、――」
「山石の青緑だの
紅葉の※《しゅ》の色だのは、今でもありあり見えるようです」
「では秋山図がないに....
「河口湖」より 著者:伊藤左千夫
が横雲のようにただようている。舟津の磯の黒い大石の下へ予の舟は帰りついた。老爺も
紅葉の枝を持って予とともにあがってくる。意中の美人はねんごろに予を戸口にむかえて....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
|殖える方であるが暑中は比較的にすくない、一年じゅうで最も登山者の多いのは十月の
紅葉の時節で、一日に二百人以上も登ることがある。しかし昔にくらべると、妙義の町は....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
お頗る困難であるが二十何年前には新聞社内に於ける文人の位置すら極めて軽いもので、
紅葉の如き既に相当の名を成してから読売新聞社に入社したのであるが、猶お決して重く....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
たりへ下げた。 「そうどす。」と判然云って莞爾する、瞼に薄く色が染まって、類なき
紅葉の中の俤である。 「一遍お待ちやす……思を遂げんと気がかりなよって、見ていて....
「映画と音楽」より 著者:伊丹万作
ものをやろうとしているのではない。感覚的に画面とぴつたり合致さえすれば桜の場面に
紅葉の曲を持つてこようと、あるいはなめくじの曲を持つてこようといささかもかまうと....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
が――照日前に、花筐を持って君の御跡を追うて玉穂の都に上ったときが、あたかも君が
紅葉の行幸に出御あらせられ、このところをお通りなさるときいて道の辺にお待ち申し上....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
右衛門は内の灯のとどかないところまでかれを連れ出して、傘のように枝をひろげている
紅葉の立ち木のかげにたたずんだ。 「さて、侍従どの。まず問いたいは、お身は先きの....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
物の床几に腰をかけて、葉色の明りはありながら、茂りの中に、薄暗く居た一人の小男。
紅葉の中に著るく、まず目に着いたは天窓のつるりで、頂ャ兀げておもしろや。耳際から....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
しい黒塗の剥げた頃合の高さの箱が腰掛ともなりランプ台ともなるらしかった。美妙斎や
紅葉の書斎のゴタクサ書籍を積重ねた中に変梃な画や翫弄物を列べたと反して、余りに簡....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
岳の大作ともいうべきは牛込の円福寺の本堂の格天井の蟠龍の図である。円福寺というは
紅葉の旧棲たる横寺町の、本との芸術座の直ぐ傍の日蓮宗の寺である。この寺の先々住の....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
るような真似は二葉亭には出来なかった。文学の立場は各々違ってるから、一概に美妙や
紅葉の取った道を間違ってると軽断するではないが、二葉亭にいわしむれば生活の血の滲....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
て勃興したので、坪内君がなかったならただの新聞の投書ぐらいで満足しておったろう。
紅葉の如きは二人とない大才子であるが、坪内君その前に出でて名を成したがために文学....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
けない。 宿の背後はすぐ山で、社やら寺やら、高地に建物が見え、樹が繁っている。
紅葉の色もよい、山上の見晴しもよかろう。 番頭に明日西山行の人夫を頼む。女中の....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
いると、比較的細長い躯を軽々と枝にささえ、用心深い顔をあたりにくばる。落ち残った
紅葉の間から躯のこなしを様々にかえる。その中に自分の居ることを発見し、驚愕|譬え....