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「紅閨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

紅閨の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旧主人」より 著者:島崎藤村
。終《しまい》には絹|手※《ハンケチ》も鼻を拭《か》んで捨て、香水は惜気もなく御紅閨《おねま》に振掛け、気に入らぬ髪は結立《ゆいたて》を掻乱《かきこわ》して二度....
振動魔」より 著者:海野十三
熱心でありすぎたようだ。 このような楚々たる麗人を、妻と呼んで、来る日来る夜を紅閨に擁することの許された吾が友人柿丘秋郎こそは、世の中で一番不足のない果報者中....
ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
った。そこでこの奇妙な新婦新郎は、誰も知らない秘密に更に快い興奮を加えつつ、翠帳紅閨に枕を並べて比翼連理の語らいに夜の短かさを嘆ずることとはなった。 ヒルミ夫....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
、名案!」と、たちまち一せいに拍手があって、若侍は半分は好意的に、あと半分はいま紅閨にお妙を擁しているであろうことを岡焼的に、この緊急動議を決定してしまった。そ....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
かくれた。 あとの大戸を、金の額ぶちのように背負って、揚々として大得意の体で、紅閨のあとを一散歩、贅を遣る黒外套が、悠然と、柳を眺め、池を覗き、火の見を仰いで....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
てふとここへ顕れたが、坂下に大川一つ、橋を向うへ越すと、山を屏風に繞らした、翠帳紅閨の衢がある。おなじ時に祭だから、宵から、その軒、格子先を練廻って、ここに時お....