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紆曲
「紆曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紆曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伸子」より 著者:宮本百合子
で亢奮した。風景も、湯本までの自動車から眺めたより、この辺はずっと雄大であった。
紆曲《うねり》の緩やかな笹山が、目路《めじ》を遮る何ものもなく、波うちつづく。遙....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
。砂糖屋でいた頃も、八百屋、肴屋にお前と呼ぶことを遠慮したが、当時はまだその辞を
紆曲にして直に相手を斥して呼ぶことを避けていた。今はあらゆる職業の人に交わって、....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
池があって土橋をかけわたしみぎわには白いしょうぶも見える。それよりずっと奥に回廊
紆曲して障子の色まっ白に、そこらからピアノの音が栄華をほこるかのごとく流れてくる....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
だろう。いったい、どんな生活をしてきたひとなのかしら……」 じっさい、どういう
紆曲《うきょく》を経て、このような調和のとれた忍辱《にんじょく》の世界に到達した....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ラヤ山にだんだん上りました。欝茂せる大林すなわちタライ・ジャンガルを過ぎて汽車の
紆曲することは大蛇のごとく、汽関車の声は幾千の獅子の奮迅もかくやと思われるほどで....