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納骨堂
「納骨堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
納骨堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「比叡」より 著者:横光利一
定雄の子供の長男次男と、それに定雄夫妻に姉、総勢六人で父母の骨を納めてある大谷の
納骨堂へ参った。すでに父母は死んでいるとはいえ、定雄は子供を見せに堂へ行くのは初....
「階段」より 著者:海野十三
ら立ち上って一緒に廊下へ出た。学術雑誌で名前を知っている偉い博士たちの研究室が、
納骨堂の中でもあるかのように同じ形をしてうちならび、白い大理石の小さい名札の上に....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
と梢に鳴いて、まるで墓場のように無気味であった。木造の背の高い古ぼけた各教室は、
納骨堂が化けているようであった。そしてどの窓も真暗であった。ただ一つ、消し忘れた....
「道標」より 著者:宮本百合子
に、黒と白の大理石で建てられた壮大な建物があらわれた。ギリシアの神殿になぞらえた
納骨堂であった。柱列の間に高くはめこまれている白大理石の板に、おびただしい名前が....
「旅愁」より 著者:横光利一
ば何ごとか今から感慨が起って来そうだった。また京都の街を見降す位置にある本願寺の
納骨堂に父の骨を納めることは、この街に電力を送っている宇治川の水電を成就させた父....
「おいてけ堀」より 著者:田中貢太郎
本所のお竹蔵から東四つ目通、今の被服廠跡の
納骨堂のあるあたりに大きな池があって、それが本所の七不思議の一つの「おいてけ堀」....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ちらこちらと歩きまわった。廊下にころがっている小石が、時たま彼の足さきにふれて、
納骨堂で骨が触れあうような冷たい音を立てた。壁の破れ目から、うっすらとした冬の陽....
「ヴェルダン」より 著者:野上豊一郎
が付いている。ドーモンの塁砦を東北に見はるかす高地の上に素晴らしく大きな蒲鉾型の
納骨堂が横たわり、その中央に高い燈台塔が立っている。そうしてその前面の斜面に白い....
「葛飾土産」より 著者:永井荷風
でいる。一際《ひときわ》こんもりと生茂《おいしげ》った林の間から寺の大きな屋根と
納骨堂らしい二層の塔が聳えている。水のながれはやがて西東に走る一条の道路に出てこ....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
務所の方向を指しながら、親切に教えてくれた。 「お参りなら、管理事務所に頼んで、
納骨堂に案内しておもらいなさるとよござんすよ」 教えられた通り、管理事務所の扉....
「墓場」より 著者:西尾正
石の上に腰を下ろしました。それから彼はわたくしの手を握り、電灯を担ぐと、そのまま
納骨堂の中に消えて行きました。 ちょっとの間ランプの光が見え、背後へ手繰り下ろ....