純文学[語句情報] »
純文学
「純文学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
純文学の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
、狂瀾《きょうらん》のような生活に身を任せた。衆議院議員の候補に立ってもみたり、
純文学に指を染めてもみたり、旅僧のような放浪生活も送ったり、妻を持ち子を成し、酒....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
二円五十銭で、私が三円の稿料を貰ったのは文筆生活十五年ぐらいの後のことであった。
純文学というものの稼ぎは中学生の駄文の飜訳に遠く及ばないのである。 私はこの不....
「理想の女」より 著者:坂口安吾
末期の自然派の文学以来、戯作性といふものが通俗なるもの、純粋ならざるものとして、
純文学の埒外へ捨て去られた。それは、実際に於ては、むしろ文学精神の退化であること....
「お魚女史」より 著者:坂口安吾
手ネエ」 凹井も般若も、新聞なんかに書いてやしない。デタラメなのだ。お魚女史は
純文学などはロクに知らないから、凹井や般若の名前など知ってる筈がないのである。け....
「戦後新人論」より 著者:坂口安吾
をもとめて熱演し、それぞれ良い作品を書いていることが第一の理由であろう。彼らは、
純文学のアプレゲールのように、理窟倒れして、一現代と遊離するようなことがない。素....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ないぐらい困ったことはなかろうから、当時の彼らの苦しみは深刻であった。 「どうも
純文学ものが、うけるらしいですよ」 当時彼らはそんなことも言っていた。そして私....
「推理小説論」より 著者:坂口安吾
いが、妙に雰囲気をだそうとするのが、先ず第一の欠点。だいたい文筆に未熟のうちは、
純文学の場合でも、妙に雰囲気をだしたがるもので、文章がヘタだから、尚さら、ヘキエ....
「思い」より 著者:伊丹万作
だけを特別に引き上げるということははたして望み得ることであろうか。 映画を今の
純文学のように、あるいはまた能楽のようにして民衆との縁を断ち切つていいなら、どん....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
のものでない、広い範囲の要求にこたえる普遍性のある演劇を指す。しかし、実際には、
純文学に対して大衆文学というように、主として「通俗」の意味と混同されている。 科....
「桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
は思われない。 中小学校の教科書等にも、元禄天明の女流俳句がのせられているが、
純文学的に価値のひくい千代女の朝顔の句や、すて女の雪の朝二の字二の字句が、女流俳....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
小説を書こうとしていたのはわれわれの間違いでした」と大衆文学の作者がある座談会で
純文学の作家に告白したそうだが、
純文学大衆文学を通じて、果して日本の文学に「アラ....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
後に作者のインテリゼンスが感じられず、たとえば通俗小説ばかり書いている人の文章が
純文学の小説の文章とキメの細かさが違う程度に、キメの荒さが目立って、うんざりさせ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
る処のものであった。居士はこの従軍を以て二個の目的を達するの機運とした。その一は
純文学上の述作、その二はこの事もし能わずともこれによって何らか文学上の大事業を為....
「「黒死館殺人事件」著者之序」より 著者:小栗虫太郎
くれる、読者も数多くあって、殊に、平素探偵小説など、見向きもせぬと思われるような
純文学方面から、霰々たる激励の声を聴いたのも、この時であった。 しかし、毫も私....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
したが、とうとう『おぼえ帳』の一節となった。 上田博士が帰朝してから大学は俄に
純文学を振って『帝国文学』を発刊したり近松研究会を創めたりした。緑雨は竹馬の友の....