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紙形
「紙形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紙形の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
スター聖書に比喩えたのですが、その理由はというと、双胎の一方が圧し潰されて出来る
紙形胎児を、単に他の美しい言葉と換えたに過ぎなかったのです」 法水は、今にも泣....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
れかかった板橋を跨いで、さっと銀をよないだ一幅の流の汀へ出ました。川というより色
紙形の湖です。一等、水の綺麗な場所でな。居士が言いましたよ。耕地が一面に向うへ展....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
本ながら古本ではありかつ美麗な『万葉集』十四冊をば、実隆に送り、そのほか定家卿色
紙形一枚を送り、また宗祇が香道の名人で、自身調合にも巧みであったから、種々なる薫....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
となった。また、その下には、隠伏奏楽所さえ設けられて、観客席も、列柱に囲まれた地
紙形の桟敷になってしまった。これでは、如何にしようとて、沙翁劇が完全に演出されよ....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
えた、本家は別の、出茶屋だけれども、ちょっと見霽の座敷もある。あの低い松の枝の地
紙形に翳蔽える葉の裏に、葦簀を掛けて、掘抜に繞らした中を、美しい清水は、松影に揺....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
あちこちには、人のぶらつくのも見え、谷に臨んで、茣蓙毛氈を敷いた一組、二組も、色
紙形に遠く視められる。一葉、二葉、紅の葉も散るが、それに乗ったのは鶏ではない。 ....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
管領すとある。彼は九条関白家に自筆の額を請い、また参議藤原教長に請うて、堂中の色
紙形を書いて貰ったとある。彼がやはり父の方針をついで、黄金の力をもっていかに公家....