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「紙本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

紙本の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浜菊」より 著者:伊藤左千夫
らん事は考えぬ事と戸を締めた。 洋燈を片寄せようとして、不図《ふと》床を見ると紙本半切《しほんはんせつ》の水墨山水、高久靄※《たかくあいがい》で無論真筆紛れな....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
機みに、隣り合った『|予言の薫烟』を動かしたのですから、あの千頁にあまる重い木表紙本が、伸子の右肩に落ちたのです。そして、その咄嗟に起った激しい反射運動が因で、....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
決して健全なものではない、私は新聞紙の資本主義的経営を是認するものであるが、新聞紙本来の使命は断じて忘れたくない。」云々(後藤武男『新聞紙講話』一一二頁)。この....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
袖に、繻珍の帯という扮装で画伯ご所望の前垂をはずしてお取持さ。色紙、短冊、扇面、紙本、立どころに、雨となり、雲となり……いや少し慎もう……竹となり、蘭となる。…....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
庵西上ということを伝え聞いて、手ぐすね引いている。この派の者共は、河太郎式の草双紙本と違って、みんな蘭学の方のペラペラである。皇漢主義の、江戸でも知る人は知る、....
阿部定という女」より 著者:坂口安吾
阿部定という女 (浅田一博士へ) 坂口安吾 御手紙本日廻送、うれしく拝見致しました。先日色々御教示仰ぎました探偵小説は目下『日本....
生前身後の事」より 著者:中里介山
として、書物として初めてこれを世に出したのは大正―年―月―日玉流堂発行の和装日本紙本「甲源一刀流の巻」を最初とする。 今でこそ大菩薩には一々何の巻何の巻と名を....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
書き上げておる。殊に原本は十五、六行の蠅頭細字で認めた一年一冊およそ百余|張の半紙本である。アレだけの著述をした上にこれだけの丹念な日記を毎日怠らず附けた気根の....
絹と紙の話と師弟の間柄の話」より 著者:上村松園
うれしいのです。 どうさ思うような絵の描けないのはもっともなことですが、しかし紙本の味は又、下描きをした上から丹念に描いた一点一劃間違いのないような精細確実な....
双語」より 著者:上村松園
と思います。 それは必ずしも大努力を払ったものばかりとも限らず、絹本もあったり紙本もあったり、形なども一様でなく、随意に自由にある方がよいと思います。何か描い....
最初の出品画」より 著者:上村松園
である。 一枚の絵をながいことかかって描いた。 絵につかう用紙は、当時は普通紙本で稽古し、特別にどこかに飾ったり出品しなければならないようなものには絹本を用....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
寺、粟田口青蓮院、嵯峨清涼寺、坂本来迎寺所蔵のもの略これと同じく、また貝葉でなく紙本梵文にも逸品がある。三井園城寺大日経真言梵本一冊、河内金剛寺普賢行願讃一冊、....
明治懐顧」より 著者:上村松園
大きく書き出され、階上には松年先生はじめ社中の人々の、その月の作品が、それは大抵紙本でしたが、仮巻に貼られて陳列され、階下では席上画が催されました。春などは円山....