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「級友〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

級友の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
がら、ふらふら歩いている。――なぜこう気が弱いだろう。頭脳も人には負けぬ。学問も級友の倍はある。挙止動作から衣服《きもの》の着こなし方に至って、ことごとく粋《す....
こころ」より 著者:夏目漱石
》に閉じ籠《こも》っていました。月曜になって、学校へ出ると、私は朝っぱらそうそう級友の一人から調戯《からか》われました。いつ妻《さい》を迎えたのかといってわざと....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。その旨夫人愛子さんより悲歎の言葉を以て通知あり、驚愕且つ暗然とした。 同じく級友小野君も東松原線にてレールヘ落ち頭に裂傷を負いし由。 二月二日 ◯昨日雪が....
少年探偵長」より 著者:海野十三
て。それはいったい、なんの目的で結成するのかね」 「まず第一の目的は、ぼくたちの級友である牛丸君を一日も早く救いだしたいことです」 「それは警察がやってくれる。....
四次元漂流」より 著者:海野十三
ついて同じことをたずねた。が、格別いい手段も考えつかなかったように見える。道夫の級友たちこそ、真剣に道夫に同情した。そして道夫のために共同の捜査を開始することに....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
雄気取になっていた。小さい木の机の中には、たくさんの分取品がたまった。私はそれを級友にわけ与えて喜んだ。盗むことの喜びは、試験をカンニングすることまでに延長した....
絶縁体」より 著者:豊島与志雄
とのわきに、香奠の包みが二つ置いてあった。故人の女学校の担任の先生からのものと、級友たちからのものだった。 「どうも、多勢には一人ではかないませんな。」 そう....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
夫の院長は盲腸だの癌だの内臓外科の手術に名声ある人であったが、その歿後は、亡夫の級友で、大学教授の大浦市郎という博士が週に二回出張して金看板になっている。この人....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
十四五年前に、催眠術のことを多少しらべたことがあった。というのは、私の中学時代の級友に山口という男があって、先日岩田豊雄さんに会ったときこの男の話をしたら、記憶....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
るにしても、それだけが彼の全部ではないはずだ。キッピイがエンゼルにとりいるために級友を売ったにしても、人間というものは多かれ少かれ人を売っているものだ。人間には....
地上」より 著者:島田清次郎
百人近い少女達の中から送る平一郎への微笑を見出したときの誇らしい歓喜。何も知らぬ級友が和歌子を指さして「美しい!」などと囁いているのを聞くおかしさと歓喜と大得意....
母と娘」より 著者:岡本かの子
エンパイヤ・デー(帝国紀念日)の女軍観兵式にはアグネスは女士官として佩剣を取って級友を率いた。級友は彼女を其の父の位の通りアグネス中尉閣下と囃した。卒業する年に....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
ら円光を消すような証言も、眼をすえて見れば決して少くはない。 まず中学や大学の級友たちの言葉によると、少年チェーホフは当時の中学生を熱狂させた問題や事件に対し....
」より 著者:岡本かの子
者達が、室子一人の独身であることを意識してかかっている様子を見せたり、おしゃまな級友は、口に出して遠廻しに、あまり相手を選み過ぎるからだなどと非難した。だが室子....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
隙もない厳重な身固め、これまで何回となく血の中から負傷者を担ぎだした体験は、よく級友の輿望をあつめて、この小男が先頭きって飛びこむ煙の中へ、級友は一つの玉になっ....