素人細工[語句情報] »
素人細工
「素人細工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
素人細工の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幻談」より 著者:幸田露伴
節廻《ふしまわ》りの良いことは無類。そうして蛇口《へびぐち》の処を見るというと、
素人細工《しろうとざいく》に違いないが、まあ上手《じょうず》に出来ている。それか....
「ラ氏の笛」より 著者:松永延造
くインドラという神の図であった。笛は幾らか寸の足りぬ安価相な出来で、その末端に、
素人細工《しろうとざいく》らしい赤銅の鎖が付けてあった。 所在なさに、私はその....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
細工だろうが――」
雪之丞は、掌のひらに受けて見つめた。それは、とても器用な、
素人細工《しろうとざいく》とは思われぬ、三つ組みの、親指程の印籠で、細かく楼閣か....
「三月の第四日曜」より 著者:宮本百合子
頭の上から、三方ぐるりと白地に紋がらの浮いた紙貼りで出来た部屋であった。おそらく
素人細工のその紙貼りは、柔かくぶくついている上に天井にも横の方にも汚点が滲んでい....
「白金神経の少女」より 著者:蘭郁二郎
の宿直部屋にでも下りるような階段を下りると、その突当りに“Bar Opal”と、
素人細工らしい小さい木彫のネームがぶら下っていた。 だからあの時、私がふと小用....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
院蔵するところの天下一品と称せらるる豊臣太閤の木像の首を模して、斯様《かよう》な
素人細工を急造し、そうして、昨日までの生きた現物と引換えてここへ晒《さら》したも....
「歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
ていって坐った。でも、彼は海を見ようとはしなかった。窓のそばに小さい棚があって、
素人細工らしい不器用さで穴を刻んで、そこに五本のパイプをひっかけてあった。部屋に....