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「素材〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

素材の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
て再現するのは可能なことであるのを私は知る。私は既に十分に持っている。芸術制作の素材には一生かかって表現してもなおあり余るものを持っている。外界から奪い取る愛の....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ずっと後にティコ・ブラーヘに至ってもまだそう言っていたように、他の星よりも粗悪な素材でできているなどというようなことはないという意見であった。レオナルドは重力に....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
。そのうえ、古くは山海経でいう一臂人の棲所。新しくは、映画の「失われた地平線」の素材の出所とにらむことのできる――まさに西北|辺疆支那の大秘境といえるのである。....
」より 著者:梶井基次郎
月光に洗われたべンガル湾が見える。現在眼の前の海なんてものはそれに比べたらラフな素材にしか過ぎない。ただ地図を見てではこんな空想は浮かばないから、必要欠くべから....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
があり、それが一貫して、北方異教精神と不思議な結婚をしているのでも分る。もともと素材はスカンディナヴィア神話にあって、ヴィベルンゲンの伝説、ニーベルンゲン伝説な....
俳優と現代人の生活(対話Ⅴ)」より 著者:岸田国士
い。 A 永く俳優をやつていると、演技をするということに慣れてしまつて、戯曲を素材として、新しい芸術作品を創り出すということから離れてしまう。…… 岸田 そ....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
い思想を提出し、作者の主張をこれに托そうとするもの。 歴史劇 歴史的事件、人物を素材としたもの。 諷刺劇 人間社会を対象とし、これを諷刺的に扱つたもの。 詩劇 ....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
されるが、しかし、小説は「灰色の月」が仕上ったところからはじまるべきで、体験談を素材にして「灰色の月」という小品が出来上ったことは、小説の完成を意味しないのだ。....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
来た。その中に突立つ破風造りの劇場、寺の尖塔(上べは綺麗ずくめで実は罪悪ばかりの素材で作り上げたこの市に寺のあるのが彼には一寸おかしかった。)果樹園に取巻かれて....
最初の出品画」より 著者:上村松園
する苦しみとか絶望懐疑といったものが、当時の私には全然なかったと言ってよい。絵の素材を考えたり、そんなことで頭をしぼるのがとても楽しかった。絵というものに苦悩で....
雪柳」より 著者:泉鏡花
はないので、亜流の職人が手間取にこしらえる。一種、郷土玩具の手頃な獅子があって、素材づくりはもとより、漆黒で青い瞳、銀の牙、白い毛。朱丹にして、玉の瞳、金の牙、....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
萩が花ま袖にかけて高円の尾上の宮にひれ振るや誰 という歌など、『万葉』に出てくる素材を扱ってはいるが、声調は全く万葉的とはいえないのである。そのほか、『後鳥羽院....
ひとりすまう」より 著者:織田作之助
その時のぼくにその様なことを見抜く力があったとすれば、恐らく、君のその様な解決の素材になったこのぼくの話は、最初からもっと違ったものであったろう」....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
の活動であるような一つの魂を)十分おのれに適合させつつ包んでいるような、そういう素材でないとしたら――構造の問題の解決は、技巧家と溺美家との遊戯に過ぎないことに....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
間も大正十五年夏から昭和三年二月までの約一年半に過ぎないのである。研究は大急ぎで素材を整理したくらいのところで、まだまだ消化したものではなく、殊に私の最も関心事....