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紡ぐ
「紡ぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紡ぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山椒大夫」より 著者:森鴎外
安寿は糸を紡《つむ》ぐ。厨子王は藁を擣《う》つ。藁を擣つのは修行はいらぬが、糸を
紡ぐのはむずかしい。それを夜になると伊勢の小萩が来て、手伝ったり教えたりする。安....
「糸車」より 著者:寺田寅彦
たことであろう。 自分も子供固有の好奇心から何度か祖母に教わったこの糸車で糸を
紡ぐまねをした記憶がある。綿を「打った」のを直径約一センチメートル長さ約二十セン....
「衣服と婦人の生活」より 著者:宮本百合子
が縫物をすることになったのは一体人間の社会の歴史の中でいつ始まったのだろう。糸を
紡ぐこと、織ること、そしてそれを体にまとえるように加工することは非常に古い時代か....
「明日」より 著者:井上紅梅
ながら三つになる子を養っている。だから遅くまで起きてるわけだ。 この四五日糸を
紡ぐ音がぱったり途絶えたが、やはり夜更になっても睡らぬのはこの二軒だけだ。だから....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
院の子供を用いることにつき彼は曰く、『これらの貧児が梳毛一綛《そもうひとかせ》を
紡ぐごとに従来これを紡いでいた貧しい家庭の一綛が減り、またロンドンでこのようにし....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
長い食器戸棚にいく列も並んでおり、目も眩いほどだった。一隅に羊毛の大袋があって、
紡ぐばかりになっていたし、また別の隅には、機織り機械から下ろしたばかりの麻と毛と....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
い。もちろんチベットでは機織をする女はある。また糸|紡ぎをする者もある。
糸を
紡ぐといったところで紡車がある訳じゃない。細い竹の棒の先に円い独楽のようなものが....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
多くかつての綿畑を桑畑に変えてしまったでありましょう。絹糸の国であり、またそれを
紡ぐ女工の国であります。そのため労働についての色々の問題も起りました。傭う者と傭....
「京都の朝市」より 著者:柳宗悦
いたこの布は、近時丹波国氷上郡佐治近くの大燈寺を中心に、復興が企てられ、再び糸を
紡ぐ者、染める者、織る者が力を協せるに至った。 もとよりこの朝市で獲たものは丹....
「熟語本位英和中辞典」より 著者:斎藤秀三郎
(ヤー※(麻を撚った)小撚。(より)長物語。To spin a yarn.(麻を
紡ぐ様に)長物語をする。注意 麻を撚りて小撚(yarn)を作り、これを合わせ撚り....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ると、山を焼いて麻の種子を播く日から、もとは女が参与していたのである。その苧糸を
紡ぐということは、ジンキの篠巻きよりもはるかに辛気な作業で、一枚の衣物になるのは....