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紡錘形
「紡錘形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
紡錘形の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「檸檬」より 著者:梶井基次郎
ューブから搾り出して固めたようなあの単純な色も、それからあの丈《たけ》の詰まった
紡錘形の恰好《かっこう》も。――結局私はそれを一つだけ買うことにした。それからの....
「簔虫と蜘蛛」より 著者:寺田寅彦
、たたき落とし、はね落とそうとした。しかしやっぱり無効であった。はねるたびにあの
紡錘形の袋はプロペラーのように空中に輪をかいて回転するだけであった。悪くすると小....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
以上のものとは少し違った部類のものであるが、氷柱や鐘乳石が簡単な円錐形または
紡錘形となる代わりに、どうかすると、表面に週期的の皺を生じ、その縦断面の輪郭が波....
「蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
らみの実物を手にしたことはなかったはずであるが、しかしその絵にはこの虫がだいたい
紡錘形をした体躯の両側に数本の足の並んだものとして、写実的にはとにかく、少なくも....
「花子の陳述」より 著者:豊島与志雄
渓名産の、巻柿とかいう、珍らしい乾柿を送って参りました。乾柿を幾つか煉り合せて、
紡錘形に固め、それを紙にくるみ、更に藁で包みこみ、上から縄でぐるぐる巻いて締めつ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
鉢に盛ったものを、二つずつ分けてわれわれの前にならべてある皿の上にも配って廻る。
紡錘形のにこやかな物である。蒸し芋である。 主人は鶴見にこっそりいった。「きょ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
ひとは砲術長。そのとなりのスマートなひとは水雷長……ごらんの通り身体までちゃんと
紡錘形《フュゾーがた》になっている」 こんなふうに航海長、暗号長、飛行長、……....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
える部分だけでも、二千坪はあるだろう。いちめんの芝生で、余計な木は植えていない。
紡錘形に剪定《せんてい》したアスナロを模様のようにところどころに植えこみ、その間....
「歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
った。ガラスのように光る遠くの浅瀬に黒点のように浮ぶ浮標や、目に見えぬ砂州に立つ
紡錘形の標識は、船のいない海を、いっそう淋しいものにしているように思われた。風に....