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「索具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

索具の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
靄《もや》の深い晩なので、Aデッキから、ボオト・デッキに上がり、誰にも見られず、索具《さくぐ》の蔭で悲しもうと、近づいて行くと、向うから、靴音《くつおと》がきこ....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
のだと思った。 リット提督も、スミス中尉を戸口まで送ったが、彼の耳には、甲板の索具にあたって発するすさまじい嵐の声が、なんだか亡霊の呻声のように思われた。 ....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
それは東にある峯の二つある山のためによほど受け止められてはいたけれども、それでも索具は静かに少し歌うように鳴り出していたし、垂れていた、帆はあちこちとばたばたし....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
かつりをはじめた。 すると突然、つよく西風が吹きだした。びゅうびゅうと、帆柱や索具にふきつけて、海面には白波がたちさわぎ、船体は、大西風に強くふかれて、錨索が....
環礁」より 著者:中島敦
れですか。ナポレオンは。」 「ハア」と頷《うなず》くと、警官は少年を、甲板の隅の索具などの積んである辺へ向けて突き飛ばした。「その辺へしゃがんどれ。」 警官の....
グーセフ」より 著者:神西清
れていたが、まるで聞えなかったように黙っている。 そしてまた寂とする。……風が索具を鳴らし、スクリューが動悸を打ち、波がざざっとぶつかり、釣床がきしむ。が、こ....