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細大
「細大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
細大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の浪人どもを絶えず監視せしめ、かつまたその動静を内偵せしめて、大小残らずの報告を
細大漏らさずおのれの身辺へ集中せしめるような、じつにおびただしくも精密な取り締ま....
「地球盗難」より 著者:海野十三
は単に傍観者の一人なんです」 「そんなことはない。佐々砲弾が東京の新聞に君の説を
細大洩らさず連日の紙上に書いた。君は明かに金鵄勲章功一級というところだ。学界はい....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
「事実も事実、ファウスト博士の隠形聴耳筒たるや、時と場所とに論なく、僕等の会話を
細大洩らさず聴き取ってしまうのだからね。だから、当然|迂闊なことでもしようものな....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
山いたそうだ。噂のような話だけど―― 二人は声を出して笑った。 ――何んしろ
細大|洩さずだから、彼奴等も浮かぶ瀬が無いだろう。 外は人通りがまばらになって....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
げるように、物心ついた小娘時代から三十四|歳で歿るまでの、私の生涯に起った事柄が
細大漏れなく、ここで復習をさせられたのでした。 で、この海の修行場は私にとりて....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
た。 さてこの『霊訓』であるが、これにつきては、モーゼス自身が、その序文の中で
細大を物語っているから、参考の為めに、その要所を抄出することにする。―― 『本書....
「イオーヌィチ」より 著者:神西清
まよい歩いたことから、やがて夜明け近くになってくたくたの体でうちへ帰ったことまで
細大もらさず思い出されて、急にもの悲しくなり、過ぎし日が惜しまれるのだった。胸の....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
煎餅でもおごってもらいながら、大した苦労もなしに、先生自身の口から、会議の内容を
細大もらさすきき出すことが出来たわけなのである。 むろんそうした生徒は、先生に....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
きなのが次々に出来て、そのために熱も出たのでした。私はそんな手紙は出しませんが、
細大漏らさずにいい送る母から聞かれたのでしょう。案じて下さる御親切は喜びながらも....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
本もしくは和田氏の校訂本によって馬琴の日記を読んだものは、誰でもその記載の事項が
細大洩らさず綿密に認められたのを驚嘆せずにはいられない。毎日の天候気温、出入客来....
「妖怪学」より 著者:井上円了
近辺は日本全国中最初に流行し、当時その地にありては毎夜諸方に相会して、吉凶禍福、
細大のこと、みなこのコックリに向かって請願して、その応答を求む。ある者、自身の妻....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
今日にありては、いたるところこの法を試みざるはなく、これを試むるもの、吉凶禍福、
細大のことに至るまで、ことごとくこれによりて卜見すべしと信ずるをもって、往々弊害....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
真実、提調時代の二葉亭は一生の中最も得意の時であった。俸禄も厚く、信任も重く、
細大の事務|尽く掌裡に帰して裁断を待ち、監督川島不在の時は処務を代理し、隠然副監....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
わくば一般読者諸君、事のいやしくも蝦夷に関するものは、遺物、遺蹟、口碑、伝説等、
細大真偽の如何を問わず、続々報告を賜わらんことを。特に蝦夷の子孫に関するものは、最も歓迎するところであります。(追記)....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
イルランド駐屯軍のなかにはスパイがいるはず。それが国内の、不吉を願う重臣たちに、
細大洩らさず諜報を送ってきている。 「何事も、総督の御意のままになさるべく」とマ....